糖質制限ダイエットが流行っているのをちょっと利用してみた!?
今までも何度か書いていますが、重要なことだと思うので何度でも書きますね。
糖質制限ダイエットが広く世の中に知られるようになってきたので、管理栄養士や医師などがそれをネットで記事にすることも増えましたよね?
糖質制限に関する本を出したり、実際に糖尿病の患者さんたちに糖質制限指導を行っているような先生方はいいんです、もちろんしっかりと理解した上で情報発信なさっているんですから。
でも中には「極端な糖質制限は危険ですよ、バランスが大事です」「糖質制限と言っても、ご飯も食べていいんです」「糖質制限ダイエットしすぎなくても痩せます」などと、「ゆるゆるな糖質制限ダイエット」を勧めている専門家?の方も見かけます。
確かに、糖質を「ちょっとだけ減らして」その結果カロリーダウンしているから痩せますよ、ということなんでしょうけど、それは糖質制限ダイエットと呼んでもいいのか微妙だなと思うこともありますし、中途半端な糖質制限はかえって体に良くないかもしれないのです、たとえ痩せたとしても。
2種類のインスリン分泌
インスリンという、血糖値を下げる働きを持つホルモンの分泌には2つあります。食事に関係なく24時間ちょっとずつ分泌されているのは「基礎分泌」と言われます。これが全く出ないと、何も食べなくても血糖値が上がりっぱなしになり制御不能になってしまいます。肝臓で「糖新生」がどんどん行われるからです。
一方、食事の後に分泌されるのが「追加分泌」です。これは食事で上がった血糖値を速やかに下げてくれます。食べた糖質の量にもよりますが、基礎分泌と比べるとかなり多い量です。
(上の図はメディマグ様のサイトよりお借りしました)
で。「ちょこっと糖質を減らしてみました」程度では、追加インスリンはバッチリ分泌されるそうです。糖尿病患者であれば血糖値は十分に上がるでしょうし、健常者の場合も、インスリンはしっかり出ます。
インスリンがしっかり分泌されるとき、同時に脂質をたくさん摂取すると、最も動脈硬化が進行しやすいそうです…
「糖質制限ダイエットでは、脂質はしっかり摂ってもいい」ということだけを都合よく取り入れて「ちょっとだけ糖質減らして脂質はたっぷり」なんてことをすると、どうなるでしょう?
糖質30~40%の食事ではかえって体に良くないらしいです
糖質の割合が低い(30~40%)群と高い(60~70%)群で比較した場合、前者のほうが総死亡リスクが31%も高かったという発表が過去にありました。
総エネルギーの30~40%を糖質から摂取する食事と言うのは、1日当たり1600kcal摂取する人の場合、糖質120~160gを摂取することになります。
これ、多すぎると思いませんか?よっしーは1日あたり30gも摂取していないです。それで、中性脂肪もコレステロール値も完全正常値をキープしていますよ。
仮に、忙しい方で朝食はコーヒーのみ、昼食と夕食で糖質120~160gを2回に分けて摂取して「ちょっと体にいいことをしているつもり」の方がいたら、大変です。
しっかりインスリンを分泌させて、大量の糖質×脂質という最悪の組み合わせがひっそりと動脈硬化を進行させているかも…
あ、ちなみに、痩せている人も動脈硬化は進行するんだそうですよ!
よくわからないけどバランスが大事、という思い込み
「バランスが大事」「極端なことはいけません」これ、その事柄についてなーんにも知らない人が無責任に言えてしまい、何となくもっともらしく聞こえちゃう魔法の言葉です。
専門家だからと言って糖質制限ダイエットについて正しく理解しているとは限りません。まして、自分が実際にやったこともなければ指導したことも無ければ…ね。
よく分かっていない人が中途半端な糖質制限+高脂肪食を勧めることは、実はとても危険なことかもしれないということ、みなさんは自分の頭でよく考えてくださいね。
やはり、定期的な血液検査を受けながら、自分の体を観察して自分の頭で考えて判断することが求められますね。
そういう意味で、糖質制限ダイエットは「やる人を選ぶ」ものかもしれません。