糖質制限していると運動しても筋グリコーゲンは大丈夫!
以前「糖質制限しても糖新生で本当に糖質は足りるの?運動している人でも大丈夫?」という記事を書きました。
よっしーも糖尿病発覚前はずっとジムに通っていましたから「運動しない日はともかく、筋トレ後にはきちんとタンパク質と糖質を摂取しなければいけない」と思っていました。
なぜなら、トレーニングによって消費された筋グリコーゲンを素早く補充しないと筋肉が減るのではないかと思っていたからです。
筋グリコーゲンとは、筋肉に蓄えられている糖です。成人でだいたい300gぐらいの量だと思ってください。
しかしトップアスリートたちを対象とした実験で、普段糖質制限をしている人は糖質を摂らずにハードに運動しても筋グリコーゲンはあまり減らないし、運動後も糖質を摂らなくても筋グリコーゲンの回復は高糖質食の人と変わらないことを知りました。
糖質制限に慣れた人たちは、体がちゃんと脂質代謝に対応できているので糖質は要らないということですよね!トップアスリートでさえも。
仮に強度の高い運動で筋グリコーゲンだけを使うとしても、300gのグリコーゲンを一気に枯渇させるような運動をあなたはしていますか?
「でもやっぱり糖質を摂らないと筋肉が付かない気がする…」と思う方は多いはずです。タンパク質と糖質を同時に摂取するとき最も多くインスリンが分泌されるからです。
タンパク質さえあれば糖質は必要ない?
ドクターシミズこと清水泰行医師のブログでとても興味深い記事を発見しました。「筋トレでインスリンを分泌するための糖質は必要ない」そうなのです。
トレーニングの後に炭水化物だけ、タンパク質だけ、タンパク質+炭水化物の3つのグループに分けて筋肉や脂肪の量がどうなるかを調べた実験があります。
すると、体重1kgあたりの筋肉の増加は炭水化物だけのグループで最も少なく、タンパク質だけのグループで最も多く、タンパク質+炭水化物ではその中間だったのです。
普通に考えたらタンパク質だけよりタンパク質+炭水化物のほうがより多くのインスリンが分泌されて筋肉も増えるような気がするんですけどね。
そして体脂肪の減少は炭水化物のみのグループで最も少なく、タンパク質のみで最も多く、タンパク質+炭水化物ではまたまたその中間になりました。
どうやら、インスリンが多く分泌されればされるほど筋肉モリモリになるということではないようですね、残念ながら!
どんな食事内容であっても、必要な摂取エネルギーを食事できちんと摂取できなければ筋肉は増えないでしょう。
少食で肉をきちんと食べられないタイプの方が手っ取り早く摂取エネルギーを増やすためには糖質をたくさん食べるのが簡単だというのは理解できます。
でも、問題なく肉や魚を食べることができる方であれば、必ずしも筋トレ後に糖質をブチ込む必要がないばかりか、かえって良くないことすらあるのかもしれません。
常識は変わっていく、アップデートすべし!
栄養学やトレーニングに関する常識はどんどん変わっていきます。つい先ほど、某メーカーさんのサイトに「脳・神経系は炭水化物(糖質)を唯一のエネルギー源としている」と書いてあるのを見つけました。
あらあら、これはよっしーが20年ぐらい前に熱心に読んだフィットネス雑誌に書いてあることと全く変わらないではありませんか💦
脳のニューロン細胞がケトン体をエネルギーとして使えること、グリア細胞など身体のごく一部ブドウ糖しかエネルギーとして使えない部分のために肝臓で十分な糖新生が行われていることはもう常識ですが…
大昔は、地球が丸いだなんて誰も思っていませんでした。最初にそれを思いついた人はおかしい人扱いを受けましたが、今では誰もが地球が丸いことは知っています。
これまでの常識がどうであれ、新しいことが分かったのならその都度軌道修正していけばいいではありませんか。
過去に固執し、引っ込みがつかなくなってしまうとそこから1歩も前へ進むことができなくなってしまいます。そうでしょう?
きっとこれからもどんどんいろいろなことが分かってくると思います。とても楽しいです。過去の常識は変わっていくものなのです♪