ケトン体が出るかどうか…それが問題だ

ご飯を食べても「糖質制限」!?

「極端な糖質制限ダイエットは続かないので、ゆるく糖質制限しています」「糖質制限といっても、ご飯も食べていいんです」などとしょっちゅう聞きます。

確かに、独身時代のよっしーのように、玄米食でも痩せます。ただし玄米食を15年間続けていて糖尿病になりましたけどね。また何もしないよりは、ちょっとご飯を減らすだけでも食後血糖値の上昇は小さくなります。

でも…ゆるーい糖質制限では「ケトン体」はまず出ません。糖質制限のキモは単に血糖値を上げないだけではなく、糖質の代わりにケトン体をエネルギーとして使っていくことだと思うんですよね。

それぞれ、どの程度の糖質制限を行うかは個人の自由ですが「ケトン体が出るような糖質制限は危険なので~」と言われると困っちゃいますね。

 

なごみ
ケトン体についてよく知らないので、教えてもらえますか?

よっしー
分かったわ、今回はケトン体についての話ね。

 

ケトン体ってなにそれ美味しいの?

ケトン体は、食事からの糖質の摂取が少ない時に糖質以外の物質(脂肪酸、アミノ酸など)を材料として作られます。

かつては「脳の唯一のエネルギーはブドウ糖だけだ」と信じられてきましたが、実はそうではなく、ケトン体もエネルギーとして使えることがはっきりと分かっています。古い本やサイトにはいまだに「脳の唯一のエネルギーはブドウ糖だ」と書かれていることもありますよね。

 

 

日本糖尿病学会の山田悟先生は最初「ケトン体が出るような極端な糖質制限ダイエットは危険なのではないか?」と心配しておられたようですが、だんだんケトン体への意識が変化し、ケトン体で持久率が向上したり糖質制限食とその他の食事療法を比較した研究はゆるやかな糖質制限で調査したものばかりなので、きっちり糖質制限した場合はどうなのか研究すべきとおっしゃっています。

もっとデータが集まれば山田先生はじめ日本の偉い先生方も安心して糖質制限を勧めることが出来るのでしょう。しかし、日本の医学研究の予算の半分は国ですが残り半分は民間(製薬会社や食品会社など)から出ているのです。

民間が研究資金を出すこと自体はまったく違法でもなく、それがなければ十分な研究を行うことは出来ないでしょう。

しかし民間企業は、自分たちの利益につながりそうもない研究にはお金を出したいはずがありません。だから、糖質制限ダイエットの安全性や効果を裏付けるような研究はなかなか行われないのですね~。

 

糖尿病性ケトアシドーシスの原因はケトン体?

よっしーは普通に糖質を摂取していて3年前に「糖尿病性ケトアシドーシス」になって16日間入院して治療しました。いや、普通以上に糖質を摂取していたと思います…今思うと。

何しろ当時の血糖値は、主治医いわく「空腹時でも250以上、食後は500~600ぐらいは行っていたはず」だそうですから。恐ろしいです!!よく生きていたなぁ…

糖尿病性ケトアシドーシスというのは、糖質の過剰摂取(ジュースの飲みすぎが多いそうです)によりかなりの高血糖になり、高血糖状態になるとインスリンが作用しにくくなり、さらに高血糖になるという悪循環に陥り、最後は血糖が山ほどあるにも関わらず体はそれをまったくエネルギーとして利用できなくなります。

 

 

こうなると、ブドウ糖がエネルギーとして使えないので体はケトン体を大量に作ってなんとかしようとしますが、もう体じゅうあらゆる機能がめちゃくちゃに狂っているので、一刻も早く治療しないと昏睡状態になって死亡することもあります。

あの時は、呼吸すら苦しかったですよ…お腹も痛くて、吐き気がしました。このままだと死ぬかもしれないと思い救急外来に行った時、最初に診察してくれた研修医の先生は胃腸炎だと思ったそうです。

あの糖尿病性ケトアシドーシスの犯人は、もちろんケトン体ではありません。ケトン体は、緊急状態を何とかしようと一生懸命頑張ってくれていただけなんですよね…(´;ω;`)

よっしーは現在もケトン体が高値になっていますが、もちろん体調は良好です。ケトン体が増えるから危険なのではなく、危険な状態に陥った「普通ではない状態」ではケトン体も増えることがあるんですね。この違いがお分かりになるでしょうか。

 

糖質は嗜好品だと思います

生まれつき、脂肪酸をうまくエネルギーとして利用できない方がいらっしゃいます。遺伝子に異常があるので、訓練しても治ることはありません。

この場合は空腹を避け、数時間おきに糖質を摂取しなければ生命が危険になることもあるそうです。軽度の場合ずっと気付かず、糖質制限を開始して体調が悪化して初めて判明することもあるそうですよ。

カルピンチョ先生によれば、その可能性のある方は100人中1~2人程いらっしゃるそうです。「私は糖質制限ダイエットをして体調が悪化しました!糖質制限は危険なのでやめましょう」とおっしゃっている方は、そういう先天的な病気をお持ちなのかもしれないです。

 

 

また残念なことに、糖尿病の合併症の腎症がすでにかなり進行してしまっていて、糖質制限したくても高タンパク食である糖質制限食がすでにできない方もいらっしゃいます。もっと早く知っていれば…という声を今までどれだけ聞いてきたことか。

しかしそのような病気でない方の場合、糖質をたっぷり経口摂取しなくても大丈夫です。肝臓や腎臓で「糖新生」が行われるからです。糖新生は、糖ではないものから糖を作り出すことです。

これのおかげで糖質制限をしていてもほとんどの方は低血糖にはなりません。よっしーは運動もしていますが、わざわざ糖質を摂取しなくても低血糖になったことはありません。もう3年以上になります。低血糖はとても危険な状態で、そのまま死亡することもあります

人体に必須ではない糖質は、いわば嗜好品です。嗜好品は栄養学的には摂取する必要はまったくありませんが、完全にやめるのはとてもとても難しいものです。

 

嗜好品を完全に断つことは難しいから…

日本糖尿病学会の山田悟先生をはじめ、複数の専門家の方たちが「ゆるやかな糖質制限」を勧めていらっしゃるのは、ケトン体が危険というよりも、「ストイックは糖質制限は出来ない方がほとんどだから」なのかもしれません。

よっしーの主治医も「自分の受け持ちの患者さんの中でガチ糖質制限(!)が出来ている人はほとんどいない」とおっしゃっていました。すでに糖尿病と診断されている方たちですらそんなものです。

 

 

しかも、よっしーが通っているのは大きな総合病院の糖尿病内科。糖尿病の方ならご存じだと思いますが、このような大病院に通う患者は他に何か持病があったり、糖尿病の程度が重い患者ばかりです。

「ちょっと会社の健康診断で血糖値が高めで引っかかっちゃいました」程度の軽度の方は大病院ではなく小さなクリニックに通うんです。そうじゃないと大病院が激混みになりますので…

重度の糖尿病患者ですら、ほとんどの方は継続できないのがストイックな糖質制限。それなら少しでもいいので出来る範囲で…というのが、落としどころなのでしょうね。

よっしーはタバコを全く吸いません。家族も誰も吸いません。タバコはものすごく血管に悪く、糖尿病患者にとっては致命的なものです。正直、吸っている方は今すぐ禁煙すべきだと思います。

医師達は「タバコは体に悪いので禁煙すべき」ということは知っています。しかし、医師でありながらタバコをやめられない方たちがいます

 

 

患者さんたちにも本当は「禁煙しましょう」と言いたいでしょうけど、実際は無理そうな患者に対しては「量を半分に減らしましょう」ぐらいしか言えないのではありませんか?

完全に禁煙できずに毎日1/2箱吸っている患者さんが、完全に禁煙することに成功した患者さんのことを「完全な禁煙は体に悪いぞ!」と批判することってあるんでしょうかね~?

よっしーも意志が弱い人間なので、完全に「禁糖」することは出来そうにありません。ブランパンやカーボフだって量を決めてつい食べてしまいます。

しかしそれは「本当は食べないほうがいいことは分かっている」上で自己責任でやっていることです。「適度に食べたほうが体に良いのだ」と自分を正当化することはありませんね。

 

まとめ:ケトン体が出るかどうかはひとつの目安になります

尿中にケトン体が出ているかどうかは専用の試験紙を使って簡単に調べることができますし、血中のケトン体を測定できる血糖測定器もあります。

一般的に血中ケトン体の正常値は130μmol/L未満とされていますが、よっしーは時に5000μmol/Lを超えることもあります。

糖質をちょっとでも食べすぎると、ケトン体はすぐに引っ込んでしまいます。ケトン体の正常値がかなり低く設定されているのは、その数値を超えると何か体に良くないことが起こるのではなく、ほとんどの方は糖質制限をしていないからです。

ケトン体が出ない程度の「ゆるやかな糖質制限」でも好きなだけ糖質を摂取するよりはずっとマシです。しかし、血中ケトン体が増えることにより得られる効果(ある種のガンの予防・認知症の予防・てんかんの改善など)はゆるやかな糖質制限では得ることが出来ません。

 

にゃご
ケトン体が出ているかどうかは、糖質制限が正しく出来ているかどうかの目安になるよね♪

よっしー
そうね、自分ではちゃんとやっているつもりでも何かが間違っていることもあるしね…たまにチェックしてみるといいわね♪

 

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