確かにヒトにはキバがありませんが…?
ライオンやネコは肉食動物なので、すごいキバを持っています。これを見ると「ああなるほどね、この子たちは肉食動物だから」と納得できますよね。
でも私たち人間には彼らのようなキバはありません。このため「人間にはキバがないので本来は肉食動物ではないのだ」とおっしゃる方たちもいらっしゃいます。
しかしあなたはキバが無くても包丁を使って肉を切り分け、ナイフでステーキを切って支障なく肉を食べることが出来るのではありませんか?
ヒトのご先祖様はある時たまたま肉食を始めました。そのことがヒトの脳を大きく発達させたのです。今でもゴリラやオランウータンなどは植物性のエサをメインに食べています。
ヒトは道具を使うことが出来たので、肉食生活に合わせてキバを発達させる必要がなかったのではないでしょうか?
ライオンやトラ、ネコは包丁やナイフを使うことはできませんが、ヒトは違いますからね…必要のない機能はあえて進化させる必要はなかったのでしょう。
オレたちが肉を噛めなかったら大変なことになるんだぞ。
私はスルメでもなんでも噛めるわよ、小さい頃からよく食べていたからね。
ヒトは道具を使うことができる生き物です♪
確かにヒトには、ライオンのようなキバも鋭いツメもありません。しかしヒトは、ライオンやトラたちとは違い、いろいろな道具を作って使用することができる生き物です。
野生動物のキバがすべて抜け落ちてしまったら、獲物を食べることができないのでそれは死につながるでしょうね。
でもヒトは歯が抜け落ちても入れ歯やインプラントがありますし、フォークやナイフで肉を細かくして食べやすくすることができます。
大昔のヒトのご先祖さまも、ナイフのようなものを使って肉を切り分けていました。キバなんてなくても問題なく肉を食べることができたんですよね。
ネアンデルタール人の遺跡からは、年を取って歯が抜け落ちた者が仲間から柔らかい食べ物をもらって長期間生存していたらしい形跡も見つかっています。
道具を使い、仲間と協力しあって生活するヒトは、ライオンのようなキバとツメは必要ではなかったんですね。
ゴリラやチンパンジー、オランウータンなどは今でも植物性のエサを中心に食べますけど、ヒトはたまたま肉食を始めたので脳が発達し、彼らより知能が高くなってヒトになったんです。
あの時たまたま肉食を始めなかったら、今でも私たちは森の中で果物や葉っぱを食べて生活していたかもしれませんねぇ。
ヒトはウシのようにはなれない
ウシは草をしょっちゅうモグモグ食べています。あんな草ばかり食べてどうやってウシはたくましい体を作り上げるんでしょうか?
ウシの体内には特殊な微生物が住んでいて、その微生物が草から栄養を作り出してくれるんです。ヒトは残念ながらこの微生物を体内に飼っていません。
それではウシの飼っている微生物をヒトの体内に入れてやればいいじゃないかと思われるでしょうが、それは実現できないそうです…
ヒトの脳の5~6割は脂質からできていて、しかもその3割が肉や青魚に多く含まれる種類の脂質です。子供の脳の正常な発達のためには、肉や魚が重要なのです。
ヒトは脳の発達と引き換えに体内でビタミンCを合成する能力を失ったと考えられるので、ビタミンCは食物から摂取しなければいけません。
その意味で決して肉や魚だけ」食べていればいいわけではないんですけど、やはり基本は動物性食品を食べて野菜「も」食べるのが正解でしょうね。
子供たちに噛む力をつけてあげましょう♪
キバなんかなくても、ヒトは本来肉を食べることができます。みなさんもステーキを食べることができますよね?
しかし小さなころからやわらかい食べ物ばかり与えられて育った子供は噛むために必要な筋肉がうまく発達しないんだそうです。
まぁナイフやフォークがあると言っても、それでも肉がうまく噛み切れないのは困っちゃいますよね。ハンバーグのような柔らかい肉料理ばかりというわけにもいきません。
こうならないためには、子供の発達段階に合わせて適度な硬さの肉などを食べさせてあげることが大事だと思います。なんといっても、肉や魚は子供たちの成長にとってはすごく大事な食べ物なのですから。
ヒトは道具を使うからキバがなくても肉を食べられる生き物なんだね。
そうよ、でもあまりにも柔らかいものばかり食べて過ごすと肉を噛み切れなくなっちゃうわ。小さい頃からの生活が大事ね!