何を食べたらいいのか迷ってしまう…
ネットやテレビ、書店などにはいろいろなダイエットや健康に関する情報があふれています。そしてそれらの情報の中には、商売が絡んでいるモノも当然たくさんあるわけです。
「〇〇が体に悪い」「いや××こそが病気の原因なのだ」といろいろなことが語られているため、いったい何が正しいのかわからないという方も多いのでは?
今回は難しい理屈は抜きにして、とても簡単な話をしてみようと思います。小学生にも分かる話ですよ♪
ちょっと下の画像を見てください。レゴブロックで出来た素敵なお城です。もしあなたがこれと同じお城を作りたい時、いったいどうしたらいいですか?
画像のお城は、どんなブロックのパーツから作られているでしょうか。紺色、白色、ラベンダー色…旗のパーツや屋根、窓のパーツもありますね。
このパーツがどれも十分な数用意されていれば、誰でも簡単に見本と同じ形のお城を作ることができます。
でも、もしパーツが明らかに足りなかったり、このお城にまったく使われていない別の形のパーツだけを山ほど渡されたらどうします?
…どう頑張っても見本通りのお城を作ることはできませんよね。足りない分はガタガタだったり、まったく違う形のお城しか作れないかもしれません。
ヒトの体はどんなパーツから出来ているのでしょうか?
レゴブロックのお城がいろいろなパーツから組み立てられているように、ヒトの体も様々なパーツから成り立っています。
下の図はダイエットの科学様のサイトからお借りしました。男女差や個人差もありますが、体重50kgの方であればタンパク質(アミノ酸)が7.5~10.0kgぐらいを占めることになります。
筋トレや糖質制限ダイエットをする・しないに関わらず、毎日筋肉などは少しずつ分解されては新しいものと入れ替わっているんですよ。
もし、筋肉の材料となるパーツが外から十分に入って来なくなったらどうなるでしょう?…もう分かりますよね。
「肉は体に悪い」なんてよく言われますけど、種類や部位にもよりますがおおむね肉の構成成分はヒトのそれと大差ないんじゃないでしょうか?
上の図を見て分かるように、ヒトの体はまず水分、それからタンパク質、脂質です。ミネラルも必要です。糖質は…ほとんど要りません。
糖質はあまりたくさん必要じゃないので、肝臓で作られる分だけで十分なんですよね…タンパク質や脂質は体内で作れない種類のものもたくさんありますけど。
ちなみに牛や馬は草を食べて生きていますが、彼らの体は草で出来ているわけではないです。彼らは体内に特殊な微生物を飼っており、草を発酵・分解してエネルギーにできるんです。
つまり肉を食べなくても、体内で小さな連中が仕事をして草を肉同様のパーツに作り替えてくれるというわけ。残念ながらヒトはこういうことはできません。
草食動物ではないヒトは、必須アミノ酸や必須脂肪酸を毎日の食事から摂取する必要があるんですね。ビタミンやミネラルも。
「ヒトにはライオンのようなキバがないので肉食動物ではない!」と聞いたことがありますけど、ヒトは道具を使えるようになったのでキバがなくてもステーキを食べられるんですね♪
必要なパーツが足りなければ健康になることはできません
ヒトという体を組み上げているパーツが足りないのは問題外です。どう頑張っても、パーツが足りなかったりパーツがつぶれたり壊れたりしていれば完璧なものはできませんから。
タンパク質が足りないと筋肉も減っていきますし、肌や髪もボロボロになるでしょうね。血管も脆くなります。昔の日本人はタンパク質不足で脳卒中が多かったんですよ。
「でも脂質はわざわざ摂取しなくても体脂肪があるからいいじゃないか」と思われるかもしれませんが、必須脂肪酸は自分の体脂肪から賄うことはできません。
脳の5~6割は脂質で、そのうち3割は肉や魚などに多く含まれる脂肪酸です。小さな子供に肉や魚を十分に食べさせないと、脳の発達に影響が出ることもあり得ますね。
タンパク質や良質な脂質、それから体内でいろいろな働きをするビタミンやミネラルをきちんと摂取しなければ健康体にはなれないのです。
ダイエットするにしても、まず体に絶対に必要なものを優先的に食べることにして、別に食べなくてもいいものを減らして摂取エネルギーを調整すればいいと思うのですが。
ヒトの体にとって何が必要なのかは上のほうの図を見ていただければすぐに分かるんです。ヒトの場合、肉や魚などを食べて野菜も食べなければいけません。
でも、どういうわけか「ある団体が人々にたくさん食べてもらいたいもの」が「体にとって必要なもの」であると宣伝されがちですね~。やれやれ。
パーツが必要以上に多すぎたらどうなるの?
人体を構成している正しいパーツが十分にあるとしても、多すぎると何か体に良くないことが起こるのではないかと心配ですよね。
タンパク質は、過剰に摂取している人よりも不足している人の方が圧倒的に多いそうです。過剰摂取になるほど大量に食べるのはかなり大変なことなのだと思います。
脂質は通常であれば、必要以上の量は吸収されずに体外へ出ていくんだそう。でも大量の糖質と同時摂取すると、この調整の仕組みがうまく働きません。
ミネラルやある種のビタミンは、過剰摂取の心配があるので摂り方には気をつけなければいけません。ただしその摂取量は、本当は一般的に言われているよりずっと多い量かも。
私たちがもっとも警戒しなければいけないのは、多くの人にとってはわざわざ経口摂取する必要がない種類のパーツを大量に摂取してしまうことです。
ヒトの設計図には載っていないパーツばかり大量に渡されて「これで何とかしてください」と言われても困ってしまいます。何が必要なのか、よく考えて食べましょうね♪