バランスの良い食生活で生活習慣病を予防できるの?
ネットで「糖質制限ダイエット」と入力してニュース検索してみると、まぁ出るわ出るわ…美容ライターだの管理栄養士だのといった方々の書いた「糖質制限叩き記事」が。
「バランスの良い食事が糖尿病など生活習慣病の予防に欠かせないことは常識です」「糖質制限ダイエットをすると食物繊維が不足します」「白米や砂糖はダメだが玄米は体に良いんです」などなど。
糖質制限では「食物繊維」は普通禁止していないし、ご飯150g食べても食物繊維はたったの0.45gしか摂取できないのに何を言ってるんでしょう。。
よっしーは大学時代に栄養学を勉強しましたが、卒業すると同時に無条件で栄養士の資格がもらえる学校ではなかったので栄養士ではありません。
でも栄養学はすごく面白かったので、主食を玄米+雑穀にしたり、マイタケなどのキノコや海藻を毎日食べるようにしたり、無糖ヨーグルトと果物と野菜を毎日しっかり食べていました。
当時の私なら、ネットの美容ライターさんや管理栄養士さんたちと同じように「お菓子やファーストフードばかり食べて運動しない人が糖尿病になったり太るんです!バランスの良い食事を心がけて運動しないと」と言ったでしょう。
でも、20代で長男を授かって、体重も増えておらずお菓子もいっさい食べていないのに妊娠糖尿病になった時に初めて「あれっ?」と思ったんです。
自分が糖尿病にならない限り管理栄養士には分からない
よっしーはもともとお米ラブ♡だったので、妊娠糖尿病を経験してからも「このまま玄米食を続けてジムに通って運動すれば糖尿病の発症を防げるんじゃないか?」と希望を持っていました。
でも…結局ダメでした。糖尿病と診断される数か月前までジムに通って本格的にベンチプレスなど筋トレを頑張っていましたが、すでに慢性的なのどの渇きが出ていました。これは糖尿病がかなり悪化した人に出る自覚症状です。
ある冬の日、風邪で寝込んだのが元で嘔吐を繰り返して夜も眠れず、このままだと死ぬのではないかと思うぐらい呼吸も苦しくなって救急外来に行き、血糖値が475でそのまま16日間入院になりました。
ベッドの上で「私、あんなに頑張っていたのにどうしてこんなことになってしまったんだろう…」と悩みました。
その後、主治医の許可を得て糖質制限を始め、退院後しばらくして大学時代に一緒に栄養学を勉強した友達が境界型糖尿病でやはり糖質制限をしていることを知りました。彼女のお父さんは糖尿病だそうです。
思うんですけど、ただ教科書で栄養学をいくら勉強したって、自分自身が糖尿病などの病気を発症するまでは「本当のこと」になかなか気付けないのではありませんか?
でもプロとしてたくさんの方と接しているのなら、その中には決して食べ過ぎたわけでも太り過ぎでもないのに糖尿病になった方もたくさん混じっていることを疑問に思うはずなのですが…
ちなみに糖質制限の江部康二医師はご自身も糖尿病患者ですが、白米茶わん1杯で血糖値が240になり、玄米だと血糖値220だそうです。このたった20の差に、どれほどの意味があるでしょう?
自分が経験していない人には分からないのかも
中には「家族に糖尿病患者がいるので分かります」という方もいらっしゃいます。でも、本当に理解のある方もいらっしゃるけれど、そうでもないのでは…と思う方も💦
よっしーの母は何を食べても糖尿病にならない体質みたいで、糖尿病の父・私・弟の目の前でも平気で焼き芋とか食べちゃいます、仕方がないですが…
また「僕はバランスの良い食事で20kg痩せて血糖値も下がりました」とか「うちの人は白米を玄米に変えただけで糖尿病が改善したので、糖質制限なんて必要ないと思いまーす」なんていうのも困りますよね💦
一部の方にしか効果がない方法を「唯一無二の食事方法であり、他は認めません!」というのは非常に乱暴なことです。これでは多くの方は救われません。
独身時代のよっしーは「私は健康的な食生活をしているから糖尿病にならないんだ」と思い込んでいました。自分が発症して初めて、病気の人たちの苦悩を知ったのです。
現在のところ健康な管理栄養士さんたちは、仕事で患者さんたちと接していても本当の私たちの気持ちが分からないこともあるかもしれません。ライターさんはなおさらそうですよね。
人間、いくら理解しようと思っても、自分の体験として味わうことができないことを100%理解するのは無理だからです。
でも「教科書に書いてある方法と違いますからそれはダメですっ!」とか「自分が所属している団体の方針に反しますからっ!」ではなく、いろいろな患者がいてみんな一生懸命やっているんだということを分かっていただけると嬉しいです。
そして「病気の人は仕方がないけど健康な人の糖質制限ダイエットはけしからん」という方もいらっしゃると思いますが、健康な人も実は糖尿病家系だったり、その他いろいろな事情もあるのですから。