危機感が足りない上、糖質が大好きで続かない?
糖質制限をしている方たちの中には、よっしーのように何らかの持病があって…と言う方も少なくありません。その場合は、糖質制限は一生モノですから何とか継続していく方が多いようです。
ただし病院のベテラン糖尿病専門医の先生が糖尿病教室でおっしゃったことですが、うんと太った若い糖尿病患者さんたちに糖質制限ダイエットを勧めてもまず続けられないんだそうです。
なぜかというと、まず彼らはまだ糖尿病合併症が出ていない方が多いと思います。糖尿病網膜症は目の合併症ですが、糖尿病を発症してから何年も経過して初めて出てくる上、失明する直前まで自覚症状がほとんどないこともあるんです!
さほど怖い思いをしたことがない場合、糖尿病と診断されていてもイマイチ危機感が足りない…ということはありますよね。
また、かなり太っている方たちはもともと糖質が大好きなはず。タンパク質や脂質だけで高度肥満になるのは至難の業ですから、糖質が好きだからこそそこまで太ってしまったといえます。
そんな彼らが糖質制限ダイエットをやり通すのは、相当な意志のチカラ(医師のチカラではありませんよ!)が必要になりますね。
ダイエット目的の方は挫折しやすい…
糖尿病患者ですら、なかなか継続できない場合もあるのが糖質制限ダイエット。ましてや持病がなく、ダイエットや健康維持目的で始めた方はなかなか継続できないのも当然かもしれませんね。
よっしーの知人にも、ダイエット目的で糖質制限を始めて継続できずに挫折してしまった方は何人かいます。
そういう方を見て「意志が弱いヤツだな~」と嘲笑したくなる方もいらっしゃるかもしれませんが、まぁ待ってください。
実は、エラそうなことを言っていますが、よっしーも自分が糖尿病と診断される前は糖質制限ダイエットをやってみたのはいいけれど挫折した経験がありました。
あれは確か、糖尿病と診断される数年前の事だったと思います。糖尿病の父のために江部康二先生の糖質制限の本を書店で見つけて買ってきたものの「自分はまだ糖尿病じゃないからOKね」という思いがありました。おそらく当時すでに発症していたはずですけど…
で、「糖尿病予防のために私もいっちょやってみるか!」と思ってやってみるものの、結局ご飯が好きなので続かず…忘れた頃にまたチャレンジしては挫折…の繰り返しでした。
自分を正当化したい気持ちもすっごく分かります
当時の私は「自分が意志が弱いから糖質制限を継続できない」ということを素直に認めることが出来ませんでした。だから「糖質制限は危険」と書いてあるネットの記事なんかを読んでは「そうだ、きっとそうだよ!!」と自分に言い聞かせるように。
江部康二先生のブログもブックマークに入れてあったのに、途中で消してしまい、見ないようになりました。だって糖質制限できない自分が責められているような、後ろめたいような気持ちになったからです(江部先生ごめんなさい…!)。
それで「血糖値を下げる」とテレビで言われている食材を積極的に食卓に取り入れ、玄米を食べてジムに通っていました。
ところが、明らかにのどが渇いたり、夜間もお手洗いに立つようになったり、しょっちゅう風邪やら結膜炎やら…何かおかしいな?と気づいたときには、もう手遅れでした。
医師から「血糖値が475もあるからすぐ入院して」と言われた時、ショックで頭が真っ白になりました。これは食後血糖値ではなく空腹時血糖値です…こんなはずじゃなかった、と思いました。
空腹時血糖値475というのは、健常者の方の約5倍の数値です。これがどれだけ体にダメージをもたらすか、言うまでもないと思います。すでによっしーの体にはいくつか糖尿病合併症が出ていました。
そういえばジムで、まだ運動をする前なのに脈がやたら早かったりしたっけ。あれは糖尿病神経障害によって安静時頻脈と言われる状態になっていたのだと後で知りました。何も考えずにキツい運動を行った場合、突然死の可能性もあったようなのです。
こんな厳しい現実を突きつけられたので、これまで自分が正しいと思っていたことが実は間違っていたんだとイヤでも認めるしかありませんでした。
でも、まだ病気が目に見える形で表れていない方の場合、「自分が悪いんじゃないよ、糖質制限は体に良くないからやめるだけだ」などと自分を正当化したくなる気持ちはすごくよく分かります。
自分もかつてそうだったから…だって、自分の弱い部分を素直に認めてしまうのってすごく勇気が必要なことじゃないですか?
糖尿病じゃない方は多分ただちに影響はないです
糖尿病ではなく、その他の持病というほどの持病もまだ無い方の場合、おそらく糖質制限を中止してもただちに何か目に見えて影響はないと思います。
糖質制限をやめて玄米食にすれば、むしろお通じが快調になることもあるかもしれません。よっしーは糖尿病で入院する前はお腹の調子はずっと良かったと感じていたので。
でも、もしかしたら数年後や数十年後に「あ、しまった!!」とめちゃくちゃ後悔することがあるかもしれませんし、ないかもしれません。
糖尿病ではなく別の病気にかかることもあるかもしれませんし、その病気と糖質制限をやめたことに何か関係があるかどうかも、因果関係を証明することはできないかも。
ただ、どうなったとしても、それはすべて自分で選択したことなので自分が責任を負うことになるんです。よっしーが糖質制限を投げ出して重度の糖尿病になったのは、自分のせいです。
現在、糖質制限をしているけどもうやめてしまいたい…と思っている方は1度やめてみてもいいんじゃないかと思いますよ。どうなるかは分かりませんけど、それも自分で決めるべきことです。他人がとやかく言うべきではありません。戻りたければ、また戻ってこればいいじゃないですか。