高齢になるほど糖尿病患者は増える…
よっしーは30代後半の糖尿病患者です。
まだ、子供たちを残してあの世に行くわけにはいきませんので、病気に負けてたまるもんかと糖質制限ダイエットに励んできたつもりです。
しかし、ご高齢の方の場合はどうでしょう?「高齢者の糖質制限は危険!」「糖質制限ダイエットで寝たきりになる」なーんていう週刊誌の記事が話題になったこともありましたが。
高齢の方の中にも肥満の方はいらっしゃいます。また、糖尿病は中年以降、年齢が高くなるにつれて発病率が高くなります。
年齢とともに、インスリンを分泌する能力は衰えていくからです。下のグラフはヤマヤ薬局様のサイトからお借りしました。
バーンスタイン医師は83歳です
アメリカ人医師バーンスタイン先生は1型糖尿病患者で、糖質制限ダイエットとインスリン注射、運動などを組み合わせて糖尿病合併症を克服なさった方です。
現在83歳ですが、いまでも医師として活躍していらっしゃいます。
しかし、60代で糖質制限ダイエットを問題なく実践されている方は江部康二医師や宗田哲男医師など多数いらっしゃいますが、一般的に70代や80代の方というのはどうでしょうね?
正直、20代や30代の若い世代ですら、まだまだ糖質制限ダイエットをしていない人のほうが多いのです。
糖尿病治療に関して言えば、「高齢者にはあまり使用するべきではない」とされている糖尿病薬はたくさんあります。
高齢者では、腎機能や肝機能などが低下していることが多く、そのために重篤な副作用が現れることがあるからだそうです。
腎機能や肝機能に問題が無ければ…
確かに、腎機能や肝機能の評価はすごく重要だと思います。腎機能がある程度以上落ちていると、高タンパク質食である糖質制限ダイエットは良くない場合もあります。
また肝機能が極端に落ちていると、糖新生がうまくいかずに低血糖になる場合もあるそうです。
もっとも、高齢の方が全員腎機能や肝機能が悪くなっているわけではありませんので、このあたりは主治医とよく相談して検査をしてから始めるべきでしょう。
高齢者の場合、筋肉量がかなり減少して日常の歩行などに支障が出るサルコペニアが問題になりがちです。
「正しい」糖質制限ダイエットではタンパク質をしっかり摂取しますので、むしろサルコペニアの予防につながるかもしれません。
どうしても、高齢の方は食が細くなりがちですからね。ご飯やみそ汁でお腹がいっぱいになってしまうと、筋肉の材料であるタンパク質を十分に摂れません。
もっとも強力な「壁」は…?
しかし、腎臓や肝臓などの身体的な問題よりも、実際問題としてもっとも大変なのは「今さら、長年続けてきた食習慣をガラッと変えてしまうこと」への抵抗感ではないでしょうか?
30代のよっしーであれば「ご飯をやめるのと糖尿病が改善して無事に暮らせるのと、どっちがいい?」と訊かれたら間違いなく後者を選びますけど、ご高齢の方は果たしてどうなのでしょうか。
よっしーの父方の祖母は90歳、糖尿病ではありませんが、この頃めっきり認知機能が衰えたなと感じます。まだ自分の脚で歩けますが、時々わたしの名前を忘れてしまいます。
近年、糖質制限ダイエットが認知症の予防と改善に良いとか、ココナッツオイルの摂取をプラスするとさらに良いといいます。そうかもしれないと思います。
でも、よっしーは90歳のおばあちゃんに今さら「ご飯をやめてココナッツオイルを摂ればいいよ」なんて言えないんです…
おばあちゃんが「自分で」興味を持ってやってみたいと思うのなら全力でサポートしますけどね。
やっぱり、「もう、好きなようにしたらいいんじゃないかな」という思いはありますよね。これまで、ずっとご飯を食べてきたのだから。
…もっとも、父や私の場合、おばあちゃんと同じものを食べていては確実にその年齢まで生きられないと思いますけど…糖尿病だからね。
高齢者の糖質制限は内臓の機能と自分の気持ち次第かな
高齢の方は腎臓や肝臓の機能が低下していることもあるので、糖質制限ダイエットを試みる場合は必ず医師に相談してから行うこと、そして若い人ほどたくさん食べられないと思うので、食事の内容と量には周囲が気を付けてあげないといけないと思います。
若い場合は「緩やかな糖質制限だとかえって動脈硬化のリスクが…」などとあれこれ心配になってしまいますが、ご高齢の方の場合、10年20年後のことを考えても仕方がないので、ゆるやかな糖質制限でむしろ良いのかもしれません。
そして大事なのは、周囲が無理にやらせることではなく、自分でやろうという気になることでしょうね。
若い時からそういうライフスタイルを続けていれば、高齢者と呼ばれる年齢になってもそのまま問題なく継続していける人が多いかもしれません。