勉強中は眠くなる…!?
「勉強中に眠くなる…」というお子さんは多いのではありませんか?学校の授業中や自宅で勉強中に眠くなると辛いですよね。
私は大学受験の頃、よく夜食にカップラーメンを食べていましたが、机に向かったままウトウトしてしまい、はっと気づくと深夜3時…なんてこともありました。
この「眠気」は学生さんにとって勉強の大敵です。大人でも同じようなことで悩んでいる方がいらっしゃるかもしれません。いったい、どうしたらいいでしょうか?
思春期に発症することが多い、突然強い眠気に襲われて居眠りを1日に何回も繰り返してしまう「ナルコレプシー」と言う病気もあります。
日本人では約600人にひとりがこの病気にかかると言われていますので、もしあまりにも強い眠気に襲われて我慢できないようなら1度病院で相談してみるといいですね。睡眠外来、精神科、神経内科などです。
今回はナルコレプシー等の病気とはまた別の問題で「糖質の摂り過ぎで食後に眠くなって勉強に集中できない問題」に関する話です。
しっかり勉強しなければいけない学生さんにとっては重大な問題ですにゃあ。
そうでしょう?困ったことね。
どうしたら眠気を克服できるの?
一般的によく言われている、勉強中の眠気対策としては「カフェインの多い飲み物(コーヒーなど)を飲む」「ガムを噛む」「体を動かす」「顔を洗う」など。
「歯を磨く」「眠い時は開き直って寝てしまう」な~んてことも。でも、しょっちゅう眠気に襲われると、本当に困りますよね!
食後に強烈な眠気に襲われる原因の一つは「糖質の摂りすぎ」です。学生のみなさんは、給食やお弁当のあとの5時間目に眠たくて困った経験があるのではありませんか?
私にも覚えがあります。これは先生の授業が面白くないことばかりが原因ではなく、糖質をたくさん摂取して血糖値が急上昇したり、その後インスリンがドバッと分泌されて今度は急激に血糖値が下がることと関わりがあるんです。
食後に血糖値が上昇すると、脳内ホルモンの一種で覚醒作用のある「オレキシン」の分泌を抑制して眠くなると言われますし、高血糖の後に反動的に低血糖になることで眠気が生じます。
「血糖値?糖尿病っておじさんおばさんの病気じゃないの?私何ともないし」と思うかもしれませんが、じつは糖質の多いものを食べていても、子供の場合はまだ糖尿病と診断されることはほとんどありません。
すい臓の「ベータ細胞」というインスリンを分泌する細胞があるのですが、このベータ細胞が一生懸命働いてくれるからです。
でも、5年、10年…と、だんだん長年の無理がたたって、大人になってからとうとう糖尿病と診断されてしまうわけです。家族に糖尿病の方がいらっしゃる場合は、若いうちから発症する傾向があります。
そして糖尿病と診断されるよりもずっと前から、「食後だけ」血糖値がかなり高くなることがあります。これが血糖値スパイクで、痩せている若い女性にもみられるんですよ。
学校の尿検査は、食後ではなく朝起きた時の空腹時の尿を調べているので、糖尿病の前段階や初期段階では異常なしと出てしまうんですよ。
「よく食後に眠くなる」という人は、糖質を食べすぎていないか気を付けてくださいね。特に、お父さん・お母さん・おじいちゃん・おばあちゃんの中で誰か糖尿病の方がいらっしゃる場合は、要注意です。糖質に弱い体質は遺伝するからです。
眠くならない食事ってどんな食事?
糖質の多い食事だと食後に眠くなりますし、血糖値がうんと上がった後で急に下がるので、またすぐにお腹が空いてしまうこともあります。
こうなると、糖質食べる→眠くなる→お腹が空いた→また糖質食べる→眠くなる…という悪循環にはまってしまいます。
1日の食事の中で、夕食は主食や砂糖などの糖質を控えめにするといいですね。お母さんにお願いしてみましょう。
「脳のエネルギーはブドウ糖じゃないの?」と思うかもしれませんが、ヒトの体はうまく出来ていて、食事の中の糖質が少ない時は肝臓や腎臓で必要な量の糖をちゃんと作り出すことができます。
あなたが生まれつき脂肪をうまくエネルギーとして使えない病気などでない限り、心配はいりません。体内で糖が作られるので低血糖になりませんし、いざという時は脳は体脂肪などから作られる「ケトン体」もエネルギーとして使います。
ただ主食を減らすだけでは成長期のみなさんにはエネルギーが不足しますので、その分、肉や魚や卵などの「タンパク質と脂質を多く含むおかず」を増やしましょう。
脳がブドウ糖をエネルギーとして使うからと言って、ブドウ糖のタブレットなどを食べても無駄に血糖値が上昇するだけです。いつもお菓子やパンをモグモグ食べているクラスメイトは、頭がよさそうに見えますか?
夕食のあとでどうしてもお腹がすいてしまったら、卵スープなどが良いと思います。スーパーマーケットでも売られている「MCTオイル」やバターをスープに溶かすのもいいですね。
三島塾のスゴい子供たち!
三島塾という、アットホームながら合格実績のスゴい塾があるのをご存知ですか?福岡県北九州市と東京都中央区京橋に教室があります。
ここの塾生さんたちは、糖質制限の食事をしながら勉強に励んでいます。中には、薬学部を受験して落ちたのに翌年は医学部に合格したお子さんもいらっしゃいます。
これ、どんなにすごいことか、大学受験経験のある方やこれから大学受験をする方ならお分かりですよね。
私は中学では成績が良かったですが、高校ではどうしても「国立大学医学部合格ライン」に届きませんでした。大学受験って、ただ真面目にやるだけでは通用しない部分があるんですよね…
当時、三島塾の塾生さん達のような食事をしていればもうちょっと成績は上がったかもしれないし、糖尿病を発症することもなかったと思いますが…まぁ当時は誰もそんなことは知らなかったので、仕方がないですよね。
自分で思っているほど、糖質をたくさん食べる必要はないかもしれないってことだにゃー!
そうね、不足には色々強くても、摂り過ぎると人体は無力だもの。