お腹がすくと脂肪が燃えるのはなぜなのか~糖新生と中性脂肪~

脂肪肝が作られるところ
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お腹がすくと脂肪が燃える?

みなさんは「お腹が空いてもすぐに食べずに我慢していれば脂肪が燃えるから」と聞いたことはありませんか?

なんとなく理解できても、体内でどんなことが起こっているのだろう…と考えてみたことはあるでしょうか。

「お腹が空いてもすぐに食べずに我慢する」ということはつまり、正常な血糖値を維持するために必要なブドウ糖が外部から供給されないという事です。

肝臓や筋肉には「グリコーゲン」という形で糖が蓄えられています。血糖値が下がってくると肝臓でグリコーゲンがブドウ糖に分解されるのですぐには低血糖にはなりません。

 

脂肪肝と痩せるメカニズムについての漫画

ただ、貯めておけるグリコーゲンの量はそれほど大量ではありません。長時間何も食べられないような状況や激しい運動をした時などはグリコーゲンは大量に消費されてしまいますよね。

グリコーゲンの分解だけでは足りそうにない時、体は中性脂肪をまずグリセロールと脂肪酸に分解します。

グリセロールは肝臓で「糖新生」の材料となり、ブドウ糖ができます。アミノ酸なども糖新生の材料になります。

脂肪酸は筋肉でそのままエネルギーとして使われるほか、一部は肝臓でケトン体になります。脳のニューロンや心臓など、体の大部分はケトン体もエネルギーとして使うことができます

 

にゃご
にゃご

野生では食べられないことはよくあるので、ちょっとぐらい食べられなくても大丈夫な仕組みになっているんだねぇ。

よっしー
よっしー

そうよ、ちょっと食事ができないからって倒れたら大変だものね。

 

余ったブドウ糖と中性脂肪と肥満…

ブドウ糖が足りない時に中性脂肪が分解されてエネルギーになるのですが、じゃあその中性脂肪はどこから来るかと言うと、まず肝臓に貯まった余分な脂肪が使われます。内臓脂肪はその後で、もっとも後回しなのは皮下脂肪です。

健康な人でも肝臓には5%ぐらい脂肪がたまっているものですが、これが30%以上になると脂肪肝と言われます。

大昔のように1日じゅうハードに労働していれば、食事で摂取したブドウ糖は減少したグリコーゲンタンクを補充するために使われて余ることはなかったかもしれません。

しかし現代人の多くはあまり運動をしないので、グリコーゲンタンクは常に満杯状態です。そのうえ1日に何度も大量に糖質を摂取します💦

 



 

余分に摂取して余ってしまったブドウ糖は、中性脂肪に形を変えて脂肪細胞に押し込まれることになります。この繰り返しで脂肪細胞が大きくなるのが「肥満」です。

逆に糖質が入ってこなければ、血糖値を維持するために中性脂肪を利用するしかありません。貯めこまれた中性脂肪がまずグリセロールと脂肪酸に分解され、その後は糖新生やケトン体の材料になったり、脂肪酸はそのまま筋肉でエネルギーとして使われます。

だから「お腹が空いたな」と思ってもすぐに食べずにちょっと我慢したり、このタイミングで軽い運動などを行うのはダイエットに効果的なのです。

 

「糖質を制限すること」と「何も食べないこと」の違い

みなさんは「糖質を制限すること」と「何も食べないこと」の違いがわかりますか?どちらも体に糖質が入ってこないのは同じですが、前者では「タンパク質や脂質はしっかり入ってくる」後者は「何もない」のです。

下の図は別サイト「すごいぞ!ケトン体」に掲載したものです。アミノ酸はタンパク質が細かくなったものと考えてください。

特に筋トレなどをしなくても、体のアミノ酸は常に少しずつ新しいものと入れ替わっています。糖新生が活発に起こっている状況では、普通よりも多くのアミノ酸が必要となります。

1日ぐらいならどうってことありませんが、何日間もアミノ酸が十分に食事から摂取できない状況が続くとさすがに足りなくなってきます💦

 

エネルギー回路

 

何も食べない状態が続くと、確かに中性脂肪がどんどん分解されて減っていきますが糖新生の材料としてアミノ酸もどんどん使われています。

だからその人にとって必要な量のタンパク質(運動量や持病の有無などによって個人差あり)を毎日きちんと摂取する必要があるでしょう。

運動量が多いアスリートでさえ、必要な量のタンパク質をきちんと摂取していれば糖質制限でも筋肉は減らないことが分かっています。

また脂肪肝や肥満を解消したいからと言って摂取する脂質を極端に減らし過ぎるのもいけません。体内で合成できない「必須脂肪酸」は特に不足しないように気を付けましょう。

 

プロテインだけを飲むのはどうでしょうか?

脂質は必須脂肪酸を中心として最低限必要な量を摂取するとして、糖質も脂質もなるべく抑えてプロテインでタンパク質だけを摂取するのはどうでしょうか?

この方法だと確かにものすごいスピードで痩せますけど、摂取エネルギーが少なすぎるので長期間継続すると体調不良(学生時代に経験あり…)に陥りがちなのでおすすめはできません💦

また糖尿病患者(1型糖尿病患者さんと一部の2型糖尿病患者さん)ではある種のアミノ酸によって糖質ほどではなくても血糖値が上がります。健常者でもインスリンが分泌されます

インスリンが分泌されたときに同時に摂取した脂質は体脂肪として蓄えられやすくなってしまいます。インスリンを分泌させるのはまず糖質、そして一部のアミノ酸です。

 

 

糖尿病と診断されていなくても、太めでインスリンの効きが悪くなっている方では質を量でカバーしようとして同じものを食べてもインスリンが大量に分泌されてしまいます

タンパク質+糖質ほどではないにしろ、一部の方ではタンパク質と脂質を一緒に摂取すると太りやすくなります。かといってタンパク質だけ食べるわけにはいきません。

食事を1日1回だけにして空腹時間を長くもうけている方も入れば、1度の食事で大量にタンパク質を摂取するのを避けて1日に何度かに分けて少しずつ食べる方もいらっしゃいます。

どちらが自分に合っているかは、やってみて試してみてください。タンパク質や糖質が多い食事に大量の脂質をプラスして血糖値さえ上げなければよいというものではありません。

ダイエットしたいと考えている方でも、食事量をあまりに減らし過ぎると長期的には痩せにくくなったり体調不良になりがちです。

 

痩せたいと思う若い女の子

 

タンパク質や必須脂肪酸は必要量をしっかり確保し、ゆっくりペースで少しずつ体重が減っていく程度の量の良質の脂質を加えると良いのではないでしょうか。そしてできる範囲で運動の習慣をつけるといいですね。

また普段から糖質制限をして体が脂肪をエネルギーにすることに慣れている方は良いのですが、いつも糖質を大量に食べている方がいきなり断食などをすると、うまく中性脂肪をエネルギーにできなくて低血糖を起こすこともあるので気を付けてください。

よっしーは糖尿病と診断されたとき腹部CTで脂肪肝と言われましたが、すみやかに解消しました。健康に良くない脂肪肝は少しの努力で解消しやすいので頑張ってください♪

 

にゃご
にゃご

脂肪肝は解消しやすいのでちょっと頑張って解消しよう!

よっしー
よっしー

糖質オフのお酒にも注意しましょうね。

 

よっしーのiHerb割引コード

最後までお読みいただいてありがとうございました♪

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糖質制限ダイエットの理論
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