それ、夜間低血糖の症状かもしれません!
よっしーが小さかったころ、父がやたら寝言を言ったり歯ぎしりをするので母が「うるさいわね~」と言っていたのを覚えてます。
そして、誰かに追いかけられる夢など、怖い夢もしょっちゅう見ていたそうです。きっと父は仕事のストレスでそうなっているんだろうと思っていました。
ところが…歯ぎしり・寝汗・悪夢などの症状は「夜間低血糖」が原因かもしれないとのこと!確かに父はその後、2型糖尿病と診断されました。
「夜間低血糖」は糖尿病患者だけの問題ではなく、糖尿病と診断されたことのない人にも起こるんです。これはいったいどういうこと??
空腹時血糖値は、健康な人の場合は70~109mg/dLの範囲内に保たれています。本当になんでもない方は99以下で、100を超えるとやや注意が必要です。
血糖値が正常値の下限を下回ると、いろいろな症状が現れます。眠っているときに汗をたくさんかいたり、悪夢にうなされて飛び起きたりするのもそのひとつです。
健康体であれば低血糖になっても血糖値を上げるホルモンが分泌されて血糖値を上げてくれますが、睡眠中に重症の低血糖になると運悪くそのまま亡くなってしまうこともあります💦
なぜかというと、睡眠中に低血糖になると致死的な不整脈が起こって心臓が停止しやすくなるからです…まぁこんな重症の低血糖はほとんどの場合「糖尿病患者がインスリン注射を多く打ちすぎた場合」に起こることです。
ひぃぃ!寝ている間に低血糖になるって怖いんだぞー!
寝ている間はどうしようもないからね。運悪く目が覚めないと大変なことになるわ!
糖尿病じゃないのになぜ夜間低血糖になるの?
糖尿病患者がインスリン注射や血糖値を下げる飲み薬を使った時、うっかり食事の内容とマッチせず「効きすぎ」て低血糖を起こすことはよくあります。
普段インスリンを使っている患者さんが夜中にぱっと目が覚めて血糖値を測定してみると30もなくて、慌ててブドウ糖をなめた…という話も!怖いですよね。
ここまで重くないとはいえ、糖尿病ではない人が夜間低血糖になるのはどうしてでしょう?じつは、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の分泌されるタイミングが遅れてしまう体質の方がいらっしゃいます。
このような方はきちんとインスリンを分泌できるのですが、そのタイミングが良くないのでいったん血糖値が上がった後、遅れて思いっきり血糖値が下がりすぎてしまいます。
遅めの夕食で糖質たっぷりのものを食べて寝ると、深夜に低血糖を起こして悪夢にうなされて目が覚めたり、歯ぎしりや寝言を繰り返して朝起きてもどうも疲れが取れない…なんてことも。
低血糖と高血糖を繰り返している人は、血糖値の平均値を反映するHbA1c(へもぐろびんえーわんしー)も空腹時血糖値も正常であることが多く、会社の健康診断でも何も引っかからないことが多いです。
しかしそのまま放置しておくと、将来糖尿病になる方もいらっしゃいますし、血糖値の乱高下によって心も身体もさまざまな不快な症状に悩まされます。
どうしたら夜間低血糖を防げるの?
インスリン分泌のタイミングが遅れてしまうために夜間低血糖になる方は、夕食で糖質制限をするのがベストです。
もちろん、夜間だけでなくきっと起きて活動している時も同様の血糖値の乱高下が起こっていると思います。
よっしーのある友人はこの症状(機能性低血糖)を糖質制限ダイエットで克服し、体重も7kg減ったと喜んでいました♪
「糖質を摂らないと低血糖になる」と思われる方もきっと多いと思いますが、肝臓で正常な糖新生を行えない一部の病気の方を除けばそんなことはありません。
ヒトのご先祖様は縄文後期まではお米なんて食べていなかったわけで、しかもたまたま食物が何も手に入らない日だってあったはずです。
ちょっとばかり食べられない日があったからといって、その都度低血糖になっていたら命がいくつあっても足りませんよ、ねぇ?
血糖値が乱高下しやすい人はお肉をしっかり食べよう
糖尿病ではなくても血糖値が乱高下しやすい体質の方は特に気を付けてほしいのですが、ただ糖質を制限するのではなく肉や魚などのタンパク質食品はしっかり食べてください。
タンパク質は直接血糖値を上げるわけではありませんが、タンパク質が分解されたアミノ酸は糖新生の材料として重要です。これが足りなくならないように気を付けましょう。
また夜間低血糖になりやすい方は、夕食でお酒を飲みすぎないように気を付けましょう。アルコールは肝臓での糖新生をブロックするので、就寝中の血糖値を不安定にします。また昼間運動をやりすぎて夜間に低血糖になることもあります。やりすぎは禁物ですね。
そして、糖尿病ではなくても血糖値が乱高下しやすい方は結構いらっしゃるので、朝までぐっすりと気持ちよく眠れない、夜中に突然目が覚めてしまうなどの症状がある方は1度血糖値の乱高下がないかチェックしてみるといいですね。
血糖値の乱高下をなるべく起こさないことが大事なんだね。
糖尿病じゃなくても血糖値が乱高下する場合があるので気を付けましょうね。