糖質制限は「糖を一切摂らない」じゃないよ!?
ちょっと聞いた話なのですが、「糖質制限ダイエットでは糖質を一切摂ってはいけない、けしからん!」と思っている方たちがいまだにいらっしゃるそうです。
もしかしたらそういう指導をなさっている専門家の方もいらっしゃるのかもしれませんが、私は「糖質ゼロ」にはしていないです。
だって野菜や豆、ブラックコーヒーにすら糖質が含まれているのにどうやって糖質をゼロにするんだか…無理ですよね?
糖質を「制限」するというと何かこう不自然な、辛い、無理をして我慢する、そういうイメージがどうしてもあるのかもしれませんね。
でも「制限」と言う言葉は「ある範囲を決めて、その中にとどめること」という意味なんですよね。決して「一切摂取してはいけない」じゃないんですよ。
Twitterである聡明な方が「ただ糖質無制限をやめるだけだ」とおっしゃっていましたが、まさにその通りだと思います。
『糖質無制限』だとそのうちとんでもないことになってしまいそうですにゃあ!
そうでしょ?だから「このぐらいの量にとどめましょう」という範囲内で食べようと言うだけなのよ。
ただ「制限の程度」が違うだけかもしれないよ?
糖質制限というと何か特別な食事のように思えてしまうかもしれませんね。ちょっと考えてみましょうか。
食事療法にもいろいろありますけど、スポーツ選手ではない一般人が1度におにぎり10個とかパスタ10人前とかとんでもない量の糖質を食べるのは、おそらくどの食事療法でも良くないとされるのではないでしょうか?
今までおにぎり10個食べていた人がおにぎり2個に減らせば、それはもう糖質の摂取量も約1/5に減ったわけですよ。その方にとっては。
「毎食おにぎり2個までなら糖尿病にもならないしセーフ」という体質の人もいれば「おにぎり1つでも多すぎて血糖値が上がってしまう」という方もいらっしゃるんですよ。
食事療法はひとりひとりが自分に合わせて行わないといけないものです。たとえ10人中9人が大丈夫な量でも、残り1人も同じ量に合わせないとおかしい!というのはどうかと思います。
私は糖尿病ですが、入院して病院食しか食べてないのに一向に血糖値は良くなりませんでした。ツイッターで知り合った糖尿病専門医の先生数人にDMで訊いてみたところ「病院食で下がる人が多いけど下がらない人もいるよ」とのことでした。
一律同じ食事ではうまくいかない人もいるって、現場の先生方はちゃんと分かっていらっしゃるわけです。私の主治医(ベテラン糖尿病専門医)も糖質制限には何も反対なさらないですよ。
自分が食べても大丈夫な範囲で食べるだけ!
糖質制限では、まったく糖質を食べないわけではありません。流派(?)によっていろいろあるかもしれませんけど、私が実践しているのは江部康二医師のスーパー糖質制限食に近いです。
私の場合は糖尿病患者なので、食後血糖値を測定すると「自分の場合はどの程度食べても大丈夫か」の目安が血糖値で分かりやすいんです。
この「どの程度食べても大丈夫か」という量にはかなり個人差があるようですし、限界量のギリギリまで食べたいという方はその方の自由ですが、それを他人にも押し付けてはいけないと思います。
「糖尿病の人は仕方がないけどそうでない人は食べるべきだ」というのも勝手な押し付けですよね…何も糖尿病だけが病気ではありませんし、それこそ個人の自由なのに。
糖質制限は糖質摂取量をゼロにすることではなく「糖質を無制限に食べるのをやめて、自分が食べても大丈夫な範囲内で食べる事」だと思います。
何をどれだけ食べても一向に何ともない方たちのことはちょっと羨ましいと思うこともないわけではありません。
しかし「そうか、あまりたくさん食べてはいけない方もいるんだな」ぐらいに思っていただけると嬉しいです。世の中、いろいろな方がいらっしゃるわけですから。
自分の適量を自分で把握してその範囲内で食べるだけにゃー!
そうそう「適糖」にやりましょう♪