「肥満」とは違う「肥満症」！
「肥満症」とは肥満によって何らかの健康障害が出ているか、または内臓脂肪が過剰に蓄積した場合で、減量治療を必要とする状態のことです。
ただの「太り気味」「肥満」は病気ではありませんが、「肥満症」は病気なので治療をしなければいけません。
下の図は日本肥満症予防協会様のサイトからお借りしました。BMI25以上というのは、身長160cmなら体重64kg～に相当します。
BMIが25以上でなおかつ何か肥満のせいで起こる異常があるか、または内臓脂肪が多くてそのような異常が起こる危険性が高いかということになりますね。
注意しなければいけないのは、BMIが25未満だからと言って絶対に何も起こらないというわけではないということです。
日本人で2型糖尿病と診断されたときにBMIが25以上の人は半数しかいないそうですから…でも、確かに肥満は明らかに病気のリスクを高めるので何とかしなければ！
というわけで、10月7日・8日に神戸で開催された第39回日本肥満学会において、肥満症に関連する23学会の決意が「神戸宣言2018」として発表されました。
内科系、外科系、小児科、産科婦人科、整形外科、精神神経系など多くの学会が連携して「肥満症」を撲滅するべく力を合わせていくそうです。
長野県には糖質制限のダイエット入院ができる病院がある
長野県長野市にある長野松代総合病院では、「BMI25kg以上で健康障害または内臓脂肪蓄積がある方」「BMI35以上の高度肥満の方」を対象にダイエット診療を行っています。
中でも特におすすめなのは、糖質制限の食事療法を中心とした7泊8日のダイエット入院だそうですよ。外来での指導よりも、糖質制限教育入院をした患者さんでより体重が減るそうです。
これまで500人以上の患者さんの教育入院および2年間の外来フォローを行ってきた前川智医師は「肥満症専門医」でいらっしゃいます。
糖質制限の指導にくわえて理学療法士による運動の指導を行い、それでもどーーーしても痩せることが出来ない患者さんには内視鏡的胃内バルーン留置術も行っているそうです。
内視鏡的胃内バルーン留置術というのは、生理的食塩水が入った直径10cmほどのバルーンを胃の中に入れ、6か月後に内視鏡で抜き取るというものです。
よっしーの通っている病院のある医師は「糖質制限は危険かもしれない。でも胃を切ってしまう手術はすばらしい」とおっしゃっていました💦
胃を切ってしまうと、あとで「しまった！」と思ってももう以前の状態に戻すことはできませんよね！？
それよりもまず糖質制限にチャレンジして、それでも効果が不十分なら期間限定でバルーンを留め置く方法のほうがずっと安全性が高いような気がするのですが。
肥満症の患者さんをどうやって痩せさせるべきか？
ただ単に痩せればなんでもいいというのなら、方法はいくらでもあると思います。よっしーが今まで試した中でもっとも効果があったのは、糖質と脂質を両方制限してタンパク質はそこそこ摂取して運動する方法です。
これは大学時代に行った方法で確かに効果が早かったですけど、途中で立ちくらみがしたりして中止しました。みなさんは決して無理をしないでくださいね💦
「肥満症」の患者さんはただ太っているだけではなく、すでに耐糖能異常や高脂血症などを抱えているものです。何も考えずにただ痩せようとすると危険な場合も。
血糖値の乱高下がなく、中性脂肪もすみやかに改善する糖質制限ダイエットがやはりおすすめです。カロリーを抑えてもインスリンが大量に分泌されると痩せにくいですからね。
砂糖入りのコーヒーを飲みながら「自分は10kg太ったのにジムに数年間通ってもどうしても4kgしか痩せない」という医師もいらっしゃいましたが、その甘いコーヒーをやめればいいのに…」と思います。
胃を切り取ったりわけのわからない薬を飲むよりもまず、出来ることがいろいろとあるのではないでしょうか？
高度肥満の方で糖質が嫌いだと言う方はまずいらっしゃらないと思います。テレビのダイエット番組を見ても、糖質なしで巨漢になったという方を1度も見たことがありません。
そのような方の糖質への執着を断ち切ってダイエットさせるのはきっとかなり大変だと思いますが、これをサポートするような薬が出来れば、とても素晴らしいかも！？製薬会社のみなさま、どうかよろしくお願いします♪
