GI値が低い食品なら大丈夫?
食品に含まれる糖質の量が同じでも、食品の種類によって血糖値の上がり方は異なります。そのため、GI値(食後血糖値の上昇度を表す指標となる数値)が低い食べ物を選ぶと良いとされます。
中には「糖質制限よりもGIの低い穀物を選択するべきだ」という方たちもいらっしゃいます。完全に主食を抜くよりもそのほうが健康的だとおっしゃるんですね。
しかし残念なことに、よっしーも糖質制限の江部康二医師も玄米食をずっとしていたのに糖尿病になりました。だから「糖質選択すればOK」だとは思いません。
江部先生は白米を茶わん1杯食べると血糖値が240になり、玄米だと220だそうです。どっちにしても爆上がりしていることに変わりはないですよね!?この20の差にどれだけの価値があるんでしょうか。
また、糖尿病の患者さんを診察なさっている山村 聡医師はフリースタイルリブレでいつも血糖値を測定なさっていらっしゃいます。
ちまたでは「血糖値が上がりにくく太らないダイエットの味方♪」なんて言われているパスタですが、糖尿病患者ではない山村先生は奥様手作りのトマトソースパスタで血糖値が150まで上がったそう。
ネットの健康ニュースや生放送ではないテレビ番組などの多くは、誰かの「意図」が反映されたものです。
そんなことも知らずに、自分で確かめもしないで「あの食材なら血糖値が上がりにくくて太りにくいから糖質を抜かなくても大丈夫なんだって!」とすぐ信じてしまって大丈夫でしょうか??
一部の方には効果があるかもしれないが…
よっしーは22歳の時に玄米食を始め、結婚してからもわざわざ自分専用の小さな炊飯器を用意してまで玄米食を続けていました。
途中から雑穀や大麦を混ぜて炊くようになり、ますます玄米食が楽しくなったんです。「ゆかり」のふりかけが玄米と相性抜群でした。
玄米があれば、あとは納豆と焼き魚だけで他には何もいらないと本気で思ったこともあります。玄米はよく噛まないとのどにつまるので、嫌でもゆっくり噛まないといけませんでした。
それでジムで運動もしていたので「お父さんや弟は糖尿病になったけど私は大丈夫よね」と勝手に思い込んでいましたが、自分もしっかりと妊娠糖尿病→糖尿病になりました💦
もしかしたら一部の方は白米を玄米に変えるなど「糖質選択」でも効果があるのかもしれません。スペインの肥満児の11.3%が低GIのパスタなどを中心とした地中海食でダイエットできたそうです。
でも11.3%の子が痩せたということは、逆に言えば88.7%の子には残念ながら効果がなかったということですよね。
この結果をあなたはどう思いますか?1割ちょいの人にしか効果がない方法を「素晴らしい方法だ、これ以外の方法は認めないぞ!」と言い張る方たちはたくさんいるんですよね💦
そもそもGI値の意味は?
GI値というのは、ある食品を糖質50g分摂ったときの血糖値の上がり方を、ブドウ糖の場合と比較して相対的な数値で表したものです。
食品によっては簡単に糖質50g分摂取できてしまうもの(ご飯など)もありますし、野菜で糖質50g分も食べるのは大変ですよね。1度に摂取する量を考慮しなければ…
欧米ではGI値よりもGL値(グリセミック負荷)というものを使っているそうです。たとえば100g食べた時の血糖値の上がり方を比較したければその食品100g中に含まれる糖質量×GI値÷100で求めることができます。
GL値を使えば、その食品を100g食べた時どれぐらい血糖値が上昇しやすいかを知ることができます。便利ですね!
上の表はNIKKEI STYLE様のサイトからお借りしました。にんじんやとうもろこし、スイカなどはGIはけっこう高いのですが、1度に食べる量で考えるとお米よりかなり血糖値は上がりにくそうですね。
それにお米って、カレーライスをお代わりするなどして簡単に大量に食べ過ぎてしまうものでしょう?パスタも1回にたくさん食べてしまいがちです。
「1回に食べる量」を考慮しなければ、GI値にはあまり意味がないのではないでしょうか。それにGI値やGL値をいちいち考えるよりも、糖質量を計算する方がカンタンかも!
私や江部先生のように、玄米を主食にして運動もしていても糖尿病になる人はなります。当然、ダイエットにも効果が十分でない方もたくさんいるはずです。あまりGI値を過信しないほうがいいかもしれませんよ。