なぜ多くの方が糖質制限ダイエットでリバウンド・挫折するの?
最近いろいろなネットの健康ニュースなどで「いま流行の糖質制限ダイエットでリバウンドする人は多いです」なんて書かれているのを見かけます。
でもね、糖質制限ダイエットそのものが特にリバウンドしやすいダイエットだとは考えにくいんですよね。健康な方が正しく行えば筋肉は減りませんから…
カロリーやタンパク質の摂取量を減らしすぎるダイエットでは、どうしても体脂肪と一緒に筋肉も減ってしまいます。
こうなると、リバウンドすると体脂肪だけが増えるので、ダイエットとリバウンドを繰り返すたびに体重は同じでも体脂肪率が高く痩せにくいカラダになってしまうんですね。
では、糖質制限ダイエットは本来リバウンドしにくいダイエット法にも関わらず「リバウンドした」「挫折してしまった」という方がたくさんいらっしゃるのはなぜでしょう?
よっしーは、根本的な原因をそのままにしてひたすらガマンしようとすることが糖質制限ダイエットの失敗の原因だと考えています。
本当は糖質を食べたくてたまらない人は多い!
周囲の色々な方たちの話を聞くと「昔はあんなに糖質が好きだったのに、今は全然食べたいと思わない」という方と「頑張っているけど本当はお米が食べたくてたまらない」という方がいらっしゃいます。
よっしーは前者で、くら寿司でかつてあんなに好きだった普通のお寿司が流れてくるのを見ても全然平気で、「シャリ野菜」寿司だけで満足することができました。
これは、すでに糖質依存症の状態を克服できているということでしょうね。無理に我慢しているのではなく、食べたいという欲求がなくなったので苦しくありません。
よっしーの夫は糖尿病ではないので、糖質制限を開始してからもカツカレーを食べたことがありましたが、なんだか胸焼けがして以前のように美味しくは感じなかったのでもう要らないそうです。
一方、「本当は食べたくて食べたくてたまらない」「昨日付き合いで久しぶりに食べたお米がめちゃくちゃ美味しくてたまらなかった」という方たちはどうでしょう?
このような方たちは糖質依存症が治っていないので、「あーーーーー糖質を食べたい・食べたい・食べたい…」と思いながら無理やりガマンしていることになるわけです。
そりゃ糖質制限ダイエットをやめたくなるのも当然ですし、何かのきっかけで「もういいや、やめる!」と言ってドカ食いしてリバウンドするのも当たり前じゃないですか。
まず依存を断ち切ることが大事です
「好きなものをガマンしすぎると結局継続できずにリバウンドする。だから極端な制限をしないで適度に食べるほうがいいんです」とおっしゃる専門家もいます。
でもね、これがタバコやお酒だったらどうします?健康のためにこれらをやめようとしたけどどうしても欲しくて我慢できなかった人に「じゃあ適度に摂取しましょうね♪」と言いますかね?
もしかしたら患者を指導する管理栄養士さんやお医者さんも糖質依存症の状態であり、だからこそ「糖質をやめられない」ことに強い共感を覚えてしまうのかもしれませぬ。
よっしーが通っている病院は総合病院ですが、お昼に売店に行くとスタッフの皆さんが砂糖入りの甘い飲み物と菓子パンをランチに買っていく光景を見かけますよ。
糖質への強い欲求、依存をそのままにして「糖質をガマンしましょう」というのは非常にムリな相談です。
ガマンしましょうね、ではなく、どうしたら糖質への欲求が自然になくなっていくかを考えないといつまで経ってもこの問題は解決しません。
糖質、中でも甘いスイーツを食べると脳内報酬系(欲求が満たされたときに活性化し、快感を与える神経系)のドーパミンと、脳内麻薬のエンドルフィンが増えるので強い快感を感じます。
いったんこの強烈な快感を知ってしまうと、そう簡単には糖質依存状態から抜け出すことが難しい方もいらっしゃいます。
糖質依存症の方が糖質制限を始めると、イライラ・頭痛・倦怠感などの離脱症状が現れることがあります。ここを上手に乗り切れるかどうかが大事ですね。
糖質に代わるエネルギーとして「ケトン体」をなるべく早く上手に利用できるようになるためにMCTオイルやココナッツオイルなどの中鎖脂肪酸を積極的に使うのもお勧めです。
また鉄分不足の方は糖質を分解してエネルギーにするしか方法が無いため、いつまで経っても糖質への欲求が無くならないそうです。心当たりはないですか?
糖質制限ダイエットは実に奥が深いものです
よっしーは糖尿病患者、それもものすごくヤバい状態で発覚して緊急入院となったため、ガタガタ言い訳している場合ではなかったのです。
それで糖質制限をイヤでもやらなければいけない状況だったためか、糖質依存もあっさりと断ち切ることができました。あの状況なら誰でもそうかもしれません。
それ以来3年半いろいろと調べていますが、勉強すればするほど糖質制限とは何と奥が深いものか…と感じさせられます。
「ただ糖質を制限すればいい」というものではなく、それはほんの氷山の一角に過ぎないことがわかりました。
農耕開始する前のご先祖さまたちは生まれた時からずっと糖質制限的な食生活を送っていたので、糖尿病や糖質依存症に苦しむこともありませんでした。
しかし小さな時から糖質漬けの現代の生活では、ある時から急に生活を改善しようとするとたいへんな苦痛が伴うことがあるのです。
タバコが明らかに健康に良くないにも関わらず、ヘビースモーカーが禁煙を始めると離脱症状に苦しみ、また少し吸うと体調が良くなるように…
しかし、美容や健康のためにせっかく糖質制限をしようと自分で決意した方たちには、結局うまくいかずにリバウンドして悪態をつくような結末にはなってほしくないです。
そのためには、長年の食生活による糖質依存症をいかに断ち切るかということが大事なのです。意志の力でひたすらガマン…では、とても苦しいですからね。