日本人には米を中心とした食事が合っている?
「私は糖質が好きなので糖質制限はしたくない」というのは個人の自由ですが、事実ではないことを挙げて「だから糖質制限ダイエットは健康に悪いんだ」と言われては困ってしまいますよね。
よく言われるのが「昔の日本人はお米を中心に食べていて、肉はあまり食べなかった。それで肥満や糖尿病患者は少なかった。だからお米中心の粗食が良いのだ!」ということです。
「日本人の体にはお米を中心とした和食が合っている」「肉は日本人の体質には合わない」なんとなく「そうだなぁ」と思いませんか?よっしーも根拠なくそう思い込んでいました。
長年玄米食と脂質制限をしていてとうとう糖尿病を発症したよっしーです。鶏の皮やトンカツ用の豚肉の脂身はいつも捨てていました。バターなどほとんど使ったことはなかったです。
雑穀が1回分ずつパックになったヤツを玄米と一緒に炊いたりして、かなり頑張っていたんですけどねぇ💦
とにかくそういうわけなので「脂質が悪いんだ!日本人の体質にはお米が合っている!」と言われてもなぁ…と思っていろいろ調べてみたんです。
日本人はお米を食べる民族だというイメージがあるよね!
日本でまともに自給できているのはお米ぐらいのものだしね…よっしーもかつて、お米が大好きだったのよ。
日本人の腸が長いというウソ
「日本人は穀物を消化するために腸が長い、そのために日本人は胴が長いのだ」と言われますよね?
でも実際は、日本人は欧米人と比べて胴長短足なのは事実ですが、腸が長いということはないんですよ。
要するに腸の長さは個人差や年齢によって差が出るのであり、人種による差はないというのです。日本人のスタイルが悪いのは、胴が長いというより、何らかの原因で脚が短いだけのようですね。
日本人の腸が穀物摂取のために特に長く変化してきたわけではないことが分かりました。
では穀物などの高糖質食に対応するために、日本人のすい臓は特別な進化を遂げたのでしょうか?
2015年の日本の男性の15.5%、女性の9.8%が糖尿病です。アメリカでは9.3%、イギリスでは7.3%の有病率となっています。※予備軍は含みません
…日本人は痩せている人が多いのに、これだけ多く糖尿病になるんですよ。アメリカなどでは、高度肥満の方が多いので分かるのですが…
日本人がまだ高糖質な食事に対応できていないからこそ、さほど太ってもいないのに糖尿病になるんじゃないでしょうか。
ちなみに、藤原道長が糖尿病で合併症もあったことは有名です。戦国武将などの中にも織田信長を始め糖尿病だったのではないかと言われている人たちがいます。
当時はまだ「食生活の欧米化」などということがあるはずもありません。藤原道長は高脂肪食を食べていたのですか?運動不足はあったかもしれませんけど💦
残念ですが、日本人は生まれつきインスリンを分泌する能力が低い人が多いんだと思います。だから欧米人のようにブクブク太るよりも前に糖尿病になります。
糖質に「弱い」日本人だからこそ、いつも食べている食事で糖質を摂りすぎて体に余計な負担をかけていないか考えてみるべきだと思いますよ。
戦後、日本人の平均寿命が大幅に伸びた!
(上のグラフはYahoo!ニュース様よりお借りしました)
日本人の平均寿命は、戦後飛躍的に伸びました。もちろんこの変化は、衛生状態の変化や医療技術の発展によるところも大きいでしょう。でも、それだけでここまで変わるでしょうか?
戦後、日本人の食生活は大きく変化しました。特に動物性たんぱく質の摂取割合が増えました。その結果、短期間で日本人の平均寿命も平均身長も飛躍的に伸びたのです。
日本人は戦後、急速に平均身長が伸びました。これだけ急激な変化は、遺伝子では説明が出来ません。食事の影響がいかに大きいか分かりますよね。
タニタ様のサイトより。なんと、白米中心の食生活だった江戸時代の日本人は、縄文時代よりも身長が低かったのですね!!
縄文時代は狩りが思うようにいかないこともあったでしょうし、ぐんぐん身長が伸びるには食事がやや不足していた可能性もあるのに、それよりも小さかったとはね。びっくりです。
平均寿命も短く、身長もかなり低かったのが江戸時代。江戸の人たちは白米はたっぷり食べることが出来ましたが、肉は少ししか食べていませんでした。「薬」と称してたまに食べる程度だったようです。
仏教で肉食が禁じられてから、日本人の身長が低くなっていくのが上のグラフを見ると分かりますね。ちなみに西郷隆盛さんが長身なのは、薩摩藩では昔から例外的に豚肉を食べていたせいではないかと考えられているそうですよ。
こちらもタニタ様のサイトより。戦後と現代、意外にもエネルギー摂取量はほとんど変わっていませんが、その内訳は現代において動物性たんぱく質の割合が多いです。その結果、平均寿命と身長は大きく伸びました。
もちろん、変化したのは食事だけではありませんから、単純に食事だけが原因と論ずることはできませんよね。
でも昔の日本人の食生活を現代人が真似した場合、果たして病気にもならずにどれだけ長生きできるのか?は、やってみないとわからないのではないでしょうか。
昔の人たちは、糖尿病やがんになる年齢になる前に亡くなる人が多かったわけですからね。ある意味、長生きできるようになったからこそ、このような病気に悩まされる方が増えたと言えます。
健康番組や健康記事を鵜呑みではなく自分で考えて判断しましょう
結局、健康に長生きするためにはどのような食事をするべきかは、自分で考えて自分の体調と相談しながら判断するしかないわけです。
「日本人だからお米中心の食生活が合っているに違いない」というのは、そうであってほしいという願望に基づいた考えなのかもしれません。少なくともよっしーはダメでした。
「日本人は昔からお米を食べていたじゃないか」と言われれば「もっと昔の日本人はお米をまったく食べていなかったけど無事に子孫を残せたじゃないか」と言うしかありません。
イネは中国南部で生まれて日本に伝わってきたそうですけど、農耕開始前のヒトはどうしていたんでしょう?子供も妊婦さんもみんな同じものを食べるしかなかったはずですが。
当時の果物は季節限定品でしたし、今のように遺伝子組み換えで人工的に甘くしたものではなく、すっぱいショボいものだったでしょうからね~。現代のお菓子みたいな果物と同じだと考えてはいけませんよね。
現代の食生活は「糖質+脂質」という最悪の組み合わせが多いのに、どういうわけか「糖質は悪くない、脂質だけが悪い」ということにされてしまいました。これは誰かの作戦でしょうか?
かつてお米が大好きで玄米食をずっと継続していたよっしーでしたが、糖尿病を発症したことで考えが変わりました。試行錯誤をこれからも続けて行くことになると思います♪
思い込みにとらわれないことが大事なんだよね!
本当にそうね、かつての常識にとらわれないことが大事だわね。