カロリー制限食は糖尿病にもダイエットにも良い食事？
よっしーは若い頃フィットネスクラブで働いており、有料ダイエットプログラムのトレーナーもやっていました。
食事は基本的にお客様自身に自炊してもらいますが、どうしても無理だと言う方にはオプションでレトルト食品を買っていただいてました。
そのレトルト食品と言うのが、いわゆるカロリー計算のされた食事。こういう食事は「糖尿病患者さんにもダイエットにも良い食事です」と言われていました。
よっしーも当時はまだ独身の健康体だったので「太ると糖尿病になる」と思っていたんです。でも結婚して妊娠すると、赤ちゃんの分しか体重が増えていないにもかかわらず妊娠糖尿病になりました。
そこで初めて「ダイエット用のカロリー制限食って本当に良いのかな？」と疑問に思うようになったんです。当時はまだ疑問に思うだけで、それ以上前進することはありませんでしたが💦
今でも宅配弁当のお店などには「糖尿病患者さんの合併症予防にもダイエットにも良い食事です」と称してカロリー計算されたお弁当がありますよね？
姉妹ブログ「あなたの血糖値、大丈夫？」にも書いていますが、日本糖尿病学会は少し前までは「カロリー制限食（脂質制限食）だけを唯一無二の食事療法として患者たちに勧めていました。
ところが…とうとうそれが変わるかもしれないんです！今回は糖尿病患者だけではなくきっとダイエット業界にも大きな衝撃を与えるであろうこの件について紹介しますね。
え！とうとう日本もアメリカ糖尿病学会を見習ってガイドラインを変えるのですか？
いきなり劇的に変わるってわけじゃないだろうけど、間違いなく良い方向に行くみたいね。
日本糖尿病学会が食事療法の見直しへ！
昨年2018年11月5日、日本糖尿病学会が主催する「食事療法に関するシンポジウム」が5年ぶりに開催されました。
そこでは「糖尿病診療ガイドライン」の作成に携わる偉い先生方が講演をなさって、日本老年医学会、日本腎臓学会、日本動脈硬化学会、日本肥満学会、日本病態栄養学会、日本糖尿病協会の代表の方々が参加されたそうです。
「日本ではBMI22を理想体重としているが、これは必ずしもベストとは言えないんじゃね？」「糖尿病患者は消費カロリーが少ないと思われていたけど、実はそうではなかった」「高齢者がタンパク質摂取不足だと筋肉が落ちる」などいろいろな発表がなされました。
そして「カロリー制限食では血糖値が管理できない」「ハーバード大学におけるメタボリックドミノの新モデルでは、糖質の過剰摂取が最上流として着目されている」「日本人の糖尿病食事療法にエビデンスのある、多様な食事法の導入を目指していくべき」と提言されました。
メタボリックドミノというのは、上の図のようにドミノを倒すようにどんどん健康状態が悪化していくものです。上の図はエムジーファーマ株式会社様のサイトからお借りしました。
ハーバード大学の新モデルでは「糖質の過剰摂取」がドミノの最上流に位置づけられているとのことですが、これはかなりすごいことだと思います！
アメリカではすでに糖質制限の他にいくつかの食事療法が正式に認められており、アメリカの糖尿病患者さんたちの糖尿病合併症はここ20年間で激減しているそうです。
日本ではあまり効果が高いとは言えないカロリー制限だけをずっと「唯一無二の食事療法」として指導してきましたが、ここにきてようやくそのガイドラインが変わろうとしています。
2019年ダイエット業界はどう動く？
ここ数年の間、糖質制限に関する新商品をどんどん売り出す企業もあれば、少しずつ手を出し始める企業もありました。
そうかと思えば、糖質制限ダイエットで挫折しちゃった人たちをターゲットに「糖質制限なんかやめてこのサプリを！」とセールスしたり、芸能人を使って「糖質制限は危険です！」と宣伝する団体も💦
しかし日本糖尿病学会がいよいよ動くとなれば、上記の方々は今まで通りと言うわけにはいかなくなると思いますよ。
もしかしたら怪しげな商品ではなく、正式な「糖質制限したいけどうまくいかない患者さんたちのための糖質制限外来」のようなものが各病院に設置されるかもしれませんね。
「糖尿病患者さんにもダイエットにも、バランスの良いカロリー制限食がベストなんですよ」と言われていたのはもう昔の話になりつつあります。
宅配弁当業者の中にはいち早く糖質制限食を取り入れていらっしゃるところもありますけど、他の業者さんたちは「準備」はできているでしょうか？それとも…
日本糖尿病学会の先生方は、長い準備期間をかけてここまでようやく駒を進めて来られたと思います。もう後戻りはできませぬ。
日本がアメリカのように正式に「糖質制限」を認めた時、時代の波に取り残されないように…みなさんは今から心の準備をしておくべきではないでしょうか♪
専門家の方で現在「糖質制限はダメです」とおっしゃっている方がどう意見を変えるのか、ちょっと楽しみです♪
「私は慎重に考えていただけで、実は内心では賛成だったんです」などとおっしゃる様子が目に浮かぶわ～！
