バランスよく食べているはずなのに病気になるヒト
管理栄養士さんなどはよく「バランスの良い食生活が大事です」とおっしゃいますよね。どうやらバランスの良い食事と言うのは、炭水化物・脂質・タンパク質を理想の割合でいろいろな食材からまんべんなく摂取することを言うみたいです。
ところが残念なことに、糖尿病のよっしーは若いころから誰よりも「バランスの良い食生活」を心がけてきたつもりです。大学も栄養学を学べる学部をわざわざ選んだぐらいですし…
こんなに「バランス、バランス」とうるさく言うのはヒトだけです。野生動物はその時得ることが出来た獲物を食しますが、めったに病気にはなりませんよね。
ライオンが「おっと、同じものばかり食べるとバランスが良くないなぁ」なんて考えるでしょうか。そして、30種類の食材を毎日少しずつ食べているでしょうか…?
実は「食事の理想バランス」には何の科学的根拠もなかった!
よっしーは糖質制限をしている糖尿病患者ですが、普通は糖尿病患者には「バランスの良い食事」が勧められます。
その「バランスの良い」食事というのは、摂取エネルギーの50~60%を炭水化物から摂取すべしというものです。食物繊維はほぼカロリーゼロなので、つまりエネルギーの半分ちょいを糖質から摂取しようとこういうわけです。
だから多くの糖尿病専門医や管理栄養士のみなさんは、学校で習った通り、教科書に書いてある通りに「バランスの良い食事が大事です」「糖質制限なんていけませんよ」とおっしゃるのでしょうね。
昨年の糖尿病教室で病院の若い管理栄養士さんは男性患者さんから「なぜ血糖値が上がるのにわざわざご飯を食べなければいけないのですか?」と訊かれて言葉に詰まり、うまく答えることが出来ませんでした。
教科書にはそんなこと、きちんと説明されていないのではありませんか?よっしーが大学時代に使用していた教科書、捨てずに取っておけばよかったなぁ~…読み返してみたかったのに!
で。2015年に関西地区で行われた医師会にて、日本糖尿病学会の偉い先生が驚きの発言をなさったことが参加された医師の証言として江部康二医師のブログに掲載されていました。以下は江部先生のブログ記事からの引用です。
JDSが理想の栄養バランスと行っている糖質50-60%は、現状の日本人の栄養バランスがこの程度であるために設定した。 この糖質50-60%に科学的根拠はない。 糖質制限食をしてもらっても構わない。 JDSは糖質制限食を否定するものではない。糖質は総カロリーの1/3程度が良いのではないか
なんと!多くの医師や管理栄養士が金科玉条としている「バランスの良い食事」というものに特に具体的な科学的根拠があるわけではなく、単に日本人の平均的な食事のバランスがそのぐらいだったのでそう決めただけなんだそうです。
日本人の食事の平均が「バランスの良い食事」のお手本なのだそうです。だとしたら…バランスの良い食事に近い食事をしている日本人が最も多いはずですが、多くの方が糖尿病やガンなどにかかっているのが現実なのです。
あなたは自信を持って「いや、糖尿病やガンにかかるのは不摂生をしている人だけだ。自分はバランスの良い食生活を心がけているので関係ない!絶対に病気になることはない!」と言い切ることができますか?
よっしーの叔父は和食党、ガンに効く薬の研究も行っていた研究者で「糖質制限は良くない、人間には糖質が必要だから」とよく言っていましたが、50代の若さで昨年ガンで亡くなってしまいました…何もできなかった自分が本当に悔しいです。
若い健康な専門家には分からないのが当たり前かも…
若い医師や管理栄養士の中には「私はご飯をしっかり食べていてヤセているし健康ですよッ!」と大声で主張する方もいらっしゃいます。
よっしーも若い頃まったく同じことを思っていました。それは、若い時って何を食べようがまだ健康への影響はほとんど表に現れることはないので当たり前のことだったと思います。
自分が糖尿病を発症して初めて「バランスの良い食事」が万能ではなかったことを思い知ることになったのです。自分がそうならなければ永久に分からなかったでしょうね、きっと。
バランスの良い食事というものが必ずしも悪いとは思いません。糖質による影響を受けにくい体質の方はきっと、お米を食べていても長生きするでしょう。しかし全員がそうではないのです。
よっしーたちのように、「バランスの良い食事」では病気の発症と進行を止められない人たちもたくさんいるのだということをどうか知っていただきたいなと思います。
そのためには、糖質制限という選択肢があることをそろそろ認めてくれても良いのではないでしょうか?
なぜ、日本では理想の食事方法と言うものをたった1つしか認めたがらないのでしょうね。選択肢が複数あってはいけませんか?