昔の人は今ほど好きなだけ食べることはできなかった
みんなが大好きな糖質。糖質の過剰摂取がどうやら体に良くないらしいことは、ごく最近ようやく分かってきたことです。
日本人は大昔からお腹いっぱいお米を食べていたようなイメージがあるかもしれませんが、貴族は別として一般庶民が好きなだけ白米を食べられるようになったのは本当に最近になってからのことですよね。
サザエさんの先祖の磯野藻屑源素太皆(いそのもくず・みなもとのすたみな)氏はお殿様の前でオハギ38個食べてほうびをもらったという人物です。
しかし昔は、砂糖を使ったおはぎは高級な貴重品でした。一般人がしょっちゅう食べることなどまずできないモノだったんですよね。
昔の日本人は現代とは比べ物にならないほど労働していた上、現代のようにボタンを押せばコーラが出てくる自動販売機なんてありませんでした。
しかも、1日3回食事をする習慣が定着したのは江戸時代中期で、それ以前は1日2食だったんですよ、日本では。
現代人は明らかに、運動量の割に糖質を過剰に摂取しすぎています…そしていつの間にか「みんなが食べている平均的な食事が普通の食事なのだ」ということになりました。
みんなで一緒に糖質を食べるという文化…
糖質制限が難しいと言われるのは、個人の問題だけではなく社会的な問題が大きいからではないでしょうか?
町内のこども会では行事のたびにお菓子の詰め合わせとジュースが配られ、学校の給食は予算も少なく糖質だらけ(ラーメンと食パンとバナナが同時に出された日もありました)。
ちょっと歩けばすぐに糖質たっぷりの清涼飲料水が買える自動販売機があり、コンビニやスーパーには新作スイーツが並びます。
お土産や贈り物はほとんどが糖質たっぷり、地元の特産品も糖質が多いお菓子や果物、お米など糖質ばかり。
女3人集まれば(男も??)お菓子を食べながらおしゃべり。万事この調子では、自分だけ糖質を制限することなど不可能な気がするのは無理もありませんよね💦
ただでさえお付き合いで糖質を食べる機会が多い上、既得権益を守ろうとする団体や企業が一生懸命「糖質制限は危険です!」とネガティブキャンペーンを展開する始末。
そして人間って、自分の理解の範疇を超えているもの、聞きなれないものに対してどうしても警戒してしまうんです。
よっしーも8~9年ぐらい前、今でいうオーソモレキュラー療法みたいな話をちらっと聞いたとき「うわー怪しい、変な宗教みたい!(ごめんなさい💦)」と突っぱねちゃいましたからね。
ママの愛情がこもっているのは「おにぎり」だけですか?
ちょっと前、ある団体が人気の女優さんを使ってこんな記事を載せていました。「ご飯を悪者にする人はひどい。おにぎりにはママの愛情がいっぱいこもっています」と。
ちょっとまってください、ママが子供のために愛情こめて用意する食事って果たしておにぎりだけなのでしょうか?違いますよね?
よっしーの次男のお友達にお米アレルギーの子がいます。米だけではなく小麦製品もNGです。その子のママはいつも一生懸命工夫してお弁当を持たせていますよ?愛情がなければできません。
どのママもわが子の健康のために一生懸命考えて食事を作っているのに、感情に訴えて「おにぎり(だけ)には心がこもっている」という言い方はどうなのかなと思いますよ。
それに実際に料理をする者の立場として言わせていただくと、ステーキや魚を焼くよりも梅干し入りのおにぎりを握って出すほうがよっぽどラクだし安上がりです。
おにぎりを食べたい人はどんどん食べたらいいし、お子さんにも握ってあげればいいと思います。でも、そうしない人たちを非難する権利はないのではありませんかね?
それに「ご飯を悪者にする」という言い方にも悪意を感じます。そばアレルギーの人やピーナッツアレルギーの方に「そばやピーナッツを悪者にするのはひどい!」と言えますか?
アレルギーは食べるとすぐに症状が出るけど、糖質はじわじわと悪影響が出るというだけなんだけどなぁ…あっ、よっしーは糖尿病患者なので直ちに影響が出るかな💦
伝統的な文化はそう簡単に変わることはないかも…
どの地域にも伝統的な文化というものがあり、それぞれ特産の果物やお米、銘菓などがありますよね。
今さらそういう文化を簡単に変えることなんてまず無理でしょうし、銘菓にラカントを使ってくれといってもコストもかかるのでそりゃ難しいでしょう。
いったんできあがってしまった文化を変えていくのは非常に難しいことです。でも、長期的に見てこの先どうなっていくかは、私たち次第かもしれませんね。
みんなが糖質との付き合い方を見直していくのか、それとも「これさえ飲めば完全に糖質をカットしてくれる画期的な薬」が登場してみんなそれを一生飲み続けていくのか…日本の未来は、どっちに近づくのでしょうね!?