リブレさんは時々「嘘」をつく!?
私は糖尿病患者なので、もともと「自己血糖測定器」を持っていて時々測定を行っていました。従来の自己血糖測定器は、指を針で刺して血液を採取しなければいけないのが難点でした。
このごろでは腕の裏にセンサーを装着して、そのまま14日間ずっと血糖値(正確には血糖値ではありませんが…)を追うことが出来るフリースタイルリブレが人気ですね。
糖尿病ではないけど、糖質制限ダイエットを始めたので思い切ってフリースタイルリブレを購入して使い始めたという方もたくさんいらっしゃると思います。
結論から書きますと、フリースタイルリブレはとても便利なのですが、いろいろな理由により時に「嘘をつく」ことがあるんですよ💦まだまだ技術の限界があるんですね。
リブレで異常な数値が表示されて、あわてて普通の自己血糖測定器で測定してみると少しも異常な数値ではなかったということはよくあります。
糖尿病患者さんはたいてい普通の自己血糖測定器も持っているので「変だな」と思ったらすぐに測定して比較することが出来るのですが、リブレしか持っていないと焦ってしまうかも!
今回は、たまーにリブレさんが嘘をつく原因について、私の知っている限りを紹介しようと思います。リブレだけでなく普通の自己血糖測定器も用意することを強くお勧めいたします。
へー!実際とは違う数値が出てしまうことがあるってことだニャー。
本当は低血糖ではないのに低血糖と表示されてビックリ…なんてこともあるわ。
ビタミンCを大量に摂取していると実際より高い値を示します
ブドウ糖とビタミンCの構造はものすごく似ています。あまりにソックリなので、フリースタイルリブレも普通の自己血糖測定器もブドウ糖とビタミンCを区別することが出来ません。
そのため、日常的にビタミンCのサプリメントを多めに服用している場合は実際よりも高い血糖値を示すことがあるんですよ。
私はタイムリリース型(長時間かかってゆっくり作用するタイプ)のビタミンC1gを1日4回に分けて服用+粉末タイプのビタミンCを数回に分けて6g、合計10g摂取しています。
リブレを装着している時、ふと思い立ってビタミンCの摂取を完全にやめる実験をすると、なんと血糖値が普段よりも10~15も下がって非常に驚きました!
癌の治療で高濃度ビタミンC点滴をすると、血糖値がものすごく高い値を示すそうです。もちろん、リブレなり自己血糖測定器がビタミンCをブドウ糖と間違えてカウントしているだけであり、実際に血糖値が高いわけではありません。
日頃ビタミンCをグラム単位で飲んでいる方は、実際より高めの数値が出ているのだということを踏まえて数値を判断していただければよいかと思います。
お風呂に入ると血糖値が上がる!?
私の場合、普通の自己血糖測定で入浴前後には血糖値がまったく変化しないことをすでに何度か検証済です。ところがリブレだと、入浴直後に血糖値が30も上がりました💦
どうやらセンサーが高温になると、リブレは実際よりも高い値を示すらしいのです。逆に極端に寒いところでは実際よりも低い値を示すのかどうかは分かりませんが…
入浴後30分も経過すると、リブレが示す数値は通常通りに戻っていました。Twitterで何人かのフォロワーさんが「お風呂に入ったら血糖値が上がった」とおっしゃっていたのですが、実際には血糖値は上がっていない可能性があります。
心配であれば普通の自己血糖測定器を用意して、こういう時に1度測定してみましょう。入浴直後だけリブレが実際より高い値を示すことが分かれば次からは何ら心配することはありませんよね。
なお、冬にあったかいコートを着て外出している間は少し高めの数値が出て、帰宅して脱いだらすぐに下がったということが何度もありました。お風呂と同じくセンサー周辺の温度の問題なのでしょう。
本当は低血糖ではないのに夜間低血糖と表示されるのはなぜ?
他の方のブログを見ると、「リブレで低血糖の数値が出たので慌てたけど、低血糖の自覚症状はまったくなかった。普通の自己血糖測定器で血糖値を測定してみたら全然低血糖ではなかった」という体験談、けっこう多かったです。
それも夜間就寝中にこのようなことが多いみたい。私も昼間はリブレと自己血糖測定器の示す値の差は5以内なのに、明け方にふと気になってリブレの値を見ると低くて自己血糖測定すると全然低くない!なんてことがありました💦
1型糖尿病の患者さんが主治医の先生から教わった内容で「センサー周辺に炎症があると実際よりも低い数値が出る」「腕を下にして寝ていると低い値が出る」というものもありました。
みなさん!
先ほどのリブレの大きな誤差について
主治医が丁寧に教えてくれました😊リブレ使ってる方は
ぜひ目を通してみてください!拡散してもらえると嬉しいです🙏 pic.twitter.com/0N4dxpaa6w
— ちびねこ@1型糖尿病 (@type1DM_1128) 2018年2月9日
なるほど!私は横向きに寝るクセがありますので、こういうことはあるかもしれませんねぇ💦実際に間違いなく低血糖気味で推移したのは、断食2日目の夜でした。
断食中とか、寝る前に糖質やアルコールを摂取しすぎたなど明らかに何か思い当たる原因がある場合は別ですけど、インスリン注射をしているわけでもない健康な方がリブレで夜間低血糖と表示されても実際はどうだかわかりません。
やはり普通の自己血糖測定器を枕元に用意しておき、早朝に目が覚めた時リブレで低血糖の値が出たらすぐに普通の自己血糖測定をしてみるのが確実だと思いますね。
運悪く「ハズレ」のセンサーに当たってしまうこともあるらしい
すでに何度もリブレを使用している方たちはたまーに運悪く「今回のセンサーはハズレだ」ということがあるそうです。
ひどい場合は、普通の自己血糖測定の値とリブレが示す数値に30~40以上の差が出ることもあるんですって!こういう場合は不良品ということで早く問合せすれば交換してもらえるようです。
また普通の自己血糖測定器は、指先を針で刺して血液を出して血糖値を測定します。リブレは腕にセンサーを刺しっぱなしにして、間質液の中のグルコースを測定します。
間質液とは、細胞と細胞のすき間を満たしている液体です。血液により運ばれてきた酸素やグルコースなどは毛細血管壁から間質液へと伝わった後、間質液から組織の細胞へと運ばれていきます。
あくまでも「間質液」なので、リブレが測定している値は正確に言えば「血糖値」ではないんですよね。それに加えて、さまざまな要因でリブレさんはときどき「嘘」をつくことがあるんです。
あくまでもリブレさんは血糖値のおおまかな推移を知るためのものだとおもってください。数値をより正確に知りたいなら、現段階では普通の自己血糖測定器のほうが良いんです。
普段使わなくても、リブレでおかしな値が出た時の確認のために普通の自己血糖測定器も用意しておいた方が絶対にいいです!普段はリブレだけを使用し、変だなと思った時に併用すれば良いでしょう。
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まだまだフリースタイルリブレの正確性は改良の余地があるみたいだから、変だなと思った時は普通の自己血糖測定だニャ。
本当は低血糖ではないのに低血糖だ!と思いこんで慌てる必要はないのね、この機会にぜひ自己血糖測定器を用意してね。