「今日ちょっと忙しくておやつを食べられなかったんだよね」「えーっ低血糖に気を付けないと!」こんなやり取りをたまに見かけます。糖尿病ではない健康な方たちです。
3食きちんと食べていても、おやつを食べないと低血糖になるかもしれないと心配になるっていったいどういうことなのかと真面目に考えてみようと思いました。
稀に生まれつきの病気で脂肪をうまくエネルギーとして使えない方やケトン体を作れなかったり利用できない方もいらっしゃいますが、そんなに多くいらっしゃるわけではありません。
糖尿病患者さんの場合は(特に薬やインスリンを使用なさっている場合)低血糖になることもあるので注意が必要かもしれません。
しかし、まったく糖尿病ではなく生まれつきの遺伝子の異常でもない方が「3食のほかにおやつを食べないと低血糖になる」ってそんなによくあることなんでしょうか?
まず、お腹が空いたときの不快な感じが本当に低血糖の症状なのかどうかを確認するためには血糖値を測定する必要があります。
血糖測定器は楽天市場などでも誰でも買えます。私のようなガチの糖尿病患者ですら、具合が悪くて血糖測定をしてみると特に高血糖でも低血糖でもなかった…ということがよくあります。
そして血糖測定の結果本当に低血糖だった場合、なぜそうなるのか医師に相談して原因を探ってもらったほうがいいと思います。
生まれつきの病気の他、女性で極端に筋肉が少ない方も「糖新生」が十分にできなくて低血糖気味になりやすいのだそうです。
低血糖の時に吸収の速い糖質を補給するのはあくまでも対症療法であって、根本的になぜそうなってしまうのかを確かめなければいけません。
また食事で糖質を多く摂取した時、血糖値が急上昇した後でタイミングが遅れてインスリンが大量に分泌されるために低血糖の症状が出る「反応性低血糖」というものがあります。
食事の後で分泌されるインスリンの量やタイミングがばっちり合えばいいんですけど、人によってはこのタイミングが遅れてしまい、高血糖になった後で遅れてインスリンがドバッと出て低血糖になることがあるそうです。
私のリアル知人にも、ずっとこの症状で悩んでいたのが糖質制限によって大幅に改善した方がいます。このケースではおやつを食べないから低血糖になるのではなく、糖質を食べ過ぎたせいで低血糖になるということですよね。
いずれにしても、ちょっとおやつを食べられなかったぐらいで低血糖になるとしたら何かと困りますから、頻繁に低血糖になるようであれば医師に相談してみましょう。
そんなに簡単に低血糖になったら大変ですからにゃあ。
まず原因を調べてもらって、正しく対処しましょう!