がんによる体重減少をダイエットの効果と思ってしまった
ダイエット中に順調に体重が減っていくと、普通は嬉しいですよね。でも中には、単純に喜んでいてはいけない場合もあるんです。
『南くんの恋人』などの作品で知られる漫画家の内田春菊さんは、2015年春に糖質制限ダイエットを始めて順調に体重が減って喜んだそうです。
でもあまりにもどんどん体重が落ちていくので、半年あまり経った時に検査したら大腸がんであることが分かり、手術を受けたそうです。
内田春菊さんの漫画は何度か読んだことがありますし、病気に負けずにこれからも頑張ってほしいと思います。
内田春菊さんの病気の件を利用して「糖質制限ダイエットをすると大腸がんになる!」と言い出す人がいると思いますが、食事が原因でごく短期間で急速にがんができて進行するはずがありません。
糖質制限を始めて1年も経たずに急速にがんが進行するなら、何年も実践しているよっしーたちはみんながん患者だらけじゃないとおかしいですよね💦
ただ「たまたまダイエットを始めてからどんどん体重が減り出すと、それを病気のせいだとは思わなくて見逃してしまう」ことの危険性を改めて考えさせられました。
体重が減少する病気にはどんなものがある?
特に食生活を変えていないのに体重がどんどん減っていく場合「わぁ、ダイエットしていないのにラッキー♪」と喜んでいてはいけません。
何らかの病気が原因となっている場合があるからです。そしてたまたまダイエットを始めてからそうなった場合、「痩せたのはダイエットの効果ね」と誰もが思うでしょうね。
・がん…ある程度進行したがんでは、体重減少がよく見られます。がん細胞はブドウ糖を大量に欲しがります。
・腸の病気…何らかの腸の病気で栄養がうまく吸収できなくなり痩せてしまうことがあります。フードファイターの方にも、栄養を吸収できていないと思われる方たちがいらっしゃいます。
・糖尿病…糖尿病がかなり進行すると、血糖値は高いのに体はそれをエネルギーとして利用できなくなってしまうので痩せていきます。
・甲状腺や副腎の病気…ホルモンの異常により、食べていても体重減少が起こりやすくなります。
・メンタルの病気…食欲不振やホルモン異常になり、痩せていくことがあります。逆に太ってしまうケースもあります。
・寄生虫がいる…腸に寄生虫がいると栄養を奪われるので痩せます。昔は「サナダムシダイエット」なんていう信じられないダイエット法が流行した(?)ことさえありました!
このように、体重がどんどん減っていくのは危険な病気が隠れている場合があるんです。決して喜んでいてはいけないのです💦
がんと糖尿病には特に気を付けましょう!
上で挙げた「体重がどんどん減っていく病気」の中でも特に危険なのは、やはりがんと糖尿病でしょうか。どちらも糖質の過剰摂取と関係が深いですよね。
がんの中には、食事とは無関係に発生する種類のものもあります。だから食事さえ気を付けていればいいと言うわけではないのは分かります。
しかし、がん細胞が正常細胞の何倍もの量のブドウ糖を必要とするのは確かで、PET検査はこの性質を利用してがん細胞を発見する仕組みです。
よっしーは昨年、白いご飯や甘辛いおかずが大好きだったおじをすい臓がんで亡くしました。おじは糖尿病ではなく、少しも太ってはいなかったので糖質に関してほとんど気を付けていなかったと思います。
また糖尿病は、相当進行するまでは何の自覚症状もないのが普通です。「普通に食べているのに体重が減っていく」という段階まで行ってしまうと、かなり悪くなっていると考えなければいけません💦
よっしーは何年も放置してしまったので、そこまで行ってしまいました。最後にはとうとう体が血糖をまったくエネルギーとして利用できない状態に陥り、緊急入院しました。
そして目も腎臓も神経も高血糖によりボロボロに…あれから4年間経ちますが、どうにかこうして元気に暮らしています。これからも油断はできません。
ダイエット中に体重が減っても、それはダイエット「だけ」の効果とは限りません。確率的には低いかもしれませんが、みなさんもどうか気を付けてくださいね。