未だに後を絶たない「トンデモ糖質制限批判」
北九州のもりぞの内科院長であり、日本糖尿病協会指導医の森園茂明先生がブログに「糖質制限ダイエットは日本人に合わない?糖尿病リスク指摘も」という記事を書いていらっしゃいます。
よっしーも「ありゃりゃ、まだこんな記事が出回っているのか…」と呆れてしまいました💦すでに医師である森園先生がツッコミを入れてくださっていますが、よっしーもおかしいと思うことを記事にしたいと思います。
元ネタはポストセブンの「糖質制限ダイエットは日本人に合わない?糖尿病リスク指摘も」と言うネット記事です。以下はその記事からの引用です。
「日本人は腸内に善玉菌が多く、腸内環境がきれいなのに対し、中国人は善玉菌が少なく、肉食を好むアメリカ人と腸内環境がよく似ている」
「体内では低血糖状態を脱しようと、糖新生と同時にインスリンの効きを悪くしようとする。すると、インスリンを作る細胞の数がどんどん減り、残った細胞もインスリンを作れなくなり、やがてインスリンをほとんど分泌できなくなる」
「日本人に内臓脂肪がつきやすいのは遺伝で決まっていますが、くわしいことは現代の科学ではまだ解明されていません」
えっ…日本人の腸はキレイだって?別に日本人の腸だけがキレイだとは思いませんけど…肉を食べる人が腸内環境が汚くて糖尿病になるとおっしゃるのですか?
仮にそうだとしたらライオンやトラ、野生の猫なんて肉ばかり食べているから糖尿病だらけだと思うのですが、いかがでしょうか。
大昔の日本人が明らかに動物の肉を食べていた痕跡があちこちで見つかっていますが、ご先祖さまたちは腸内環境が汚くて糖尿病だらけだったんでしょうか💦
なんだかおかしなことだらけですけど、誰かがうっかり信じて不安になると困るので、今回は糖尿病患者であり4年前から糖質制限しているよっしーがヘンだと思う所を突っ込んでみようと思います。
糖質制限で糖尿病になるなんて言われたら健常者のみなさんは不安になってしまいますよね💦
私の夫も糖質制限しているけど、一向に糖尿病になる様子はないけどね。。
糖質制限すると「インスリン抵抗性」がUPする!?
糖質制限をきっちり行うと「体内では低血糖状態を脱しようと、糖新生と同時にインスリンの効きを悪くしようとする」というのは事実です。
ただしそれは糖尿病患者の体内でインスリンの効きが悪くなる病的な状態とは異なり、筋肉などが貴重なブドウ糖をムダ遣いしないようにして脳や赤血球にブドウ糖を優先的に回そうとする自然な反応だそうですよ。
じつはヒトの体内でどうしてもブドウ糖しかエネルギーとして使えない箇所はごく限られた一部です。その中の一つが脳のグリア細胞というわけです。同じ脳でも思考に関わるニューロンはケトン体をエネルギーにできます。
この「生理的インスリン抵抗性」を糖尿病患者の「病的なインスリン抵抗性」とカン違いしてしまって「糖質制限すると糖尿病になる!」と思い込んでいる人たちが医師の中にすらいらっしゃる。
この「生理的なインスリン抵抗性」は妊娠中にも起こります。お母さんが十分に食べられない時にも赤ちゃんに優先的にブドウ糖を送るために、母体はなるべくブドウ糖を無駄に使わないようにするんですね。
大昔のご先祖様は大量に糖質を摂取することはなかったので、この生理的インスリン抵抗性のおかげで低血糖にならず、無事に子供を産み育てることが出来ていました。
ところが現代のように大量に糖質を摂取するのが当たり前の食生活だと、「糖質が大量にやってきたからインスリン感受性を高めて最大限に糖質を取り入れよう」ということが出来る人とできない人が出てきます。
これが上手く行かない人は高血糖になってしまうわけですよね💦糖質制限するとインスリン抵抗性が生じると言うより、糖質を過剰摂取すると体は異常にインスリン感受性をUPさせて何とかしようとするのではないかと清水泰行先生は考えておられます。
糖質制限を継続するとすい臓のβ細胞の機能が低下する?
「インスリンを作る細胞の数がどんどん減り、残った細胞もインスリンを作れなくなり、やがてインスリンをほとんど分泌できなくなる」というのはこれを書いた人の仮説であり、なんら証明されていないと森園先生が突っ込んでおられます。
確かに、4年前に「あなたのすい臓は1型糖尿病の人と同じぐらい弱っているので、あなたはこの先一生ずっとインスリン注射をしなければいけません」と主治医から宣告されたよっしーです。
しかし7か月後には完全にインスリン注射を中止しました。仮に糖質制限を継続することによってどんどんすい臓のβ細胞(インスリンを作る細胞)が減ってその能力が低下するのであれば、今頃はインスリン注射に逆戻りのはず。
糖質制限すると食後血糖値は上がらないのは当然ですが、最初は食事とは無関係に24時間ちょっとずつ分泌されているインスリンでさえ足りなくてインスリン注射で補っていたぐらいですから💦
よっしーよりももっと以前から糖質制限を継続している2型糖尿病の先輩方はたくさんいらっしゃいますが、「血糖値が悪化してインスリン注射が必要になった」という方は1人も知りません。
仮にそのような症例がたくさんあるのなら当然医師たちが症例報告をしますし、日本糖尿病学会も黙っているはずがありませんよね?
よく分かっていないのなら言わないでください
「日本人に内臓脂肪がつきやすいのは遺伝で決まっていますが、くわしいことは現代の科学ではまだ解明されていません」だそうです。
あのぉ。よっしーは糖尿病と診断される数か月前にジムで「インボディ」という機械を使いましたけど、その時も内臓脂肪量は正常値の範囲内でしたよ!?
現代の科学でまだよく分かっていないことをあたかも確定した事柄のように語られても困ってしまいますよね💦
ちなみに、ブドウ糖よりも果糖の摂取で内臓脂肪が明らかに増加することはすでに証明されています。果糖が多く含まれる食品は何でしょう?下のグラフはNIKKEI STYLE様のサイトからお借りしました。
日本人はもともと欧米人よりもインスリンを分泌する能力が低いのは確かかもしれません。それはどういう事かと言うと、糖質を処理する能力が低いということです💦
糖質を処理する能力が低いからこそ、日本人は欧米人以上に糖質の過剰摂取に気を付けなければいけないと思いますが…
アメリカではすでに糖尿病患者の食事療法として糖質制限を選択肢のひとつとして正式に認めています。
その事実はどうしようもないので「お、欧米人はいいかもしれないけど日本人は欧米人とは体質が違うから糖質制限はダメなんですっ💦」と必死に抵抗する先生方。
よっしーは22歳ごろからずーっと玄米魚菜食を継続してきましたし、豚肉の脂身や鶏肉の皮は捨てていましたが糖尿病になってしまいました。
どこかの団体絡みの先生方が何をおっしゃっても、その事実は変えることが出来ないのです。残念ながら…そして2019年には糖尿病のガイドラインが変わるかもしれないのです。
「今までは糖質摂取量については画一的な指導しか行われていなかったが、今後は糖質摂取量の設定に柔軟性と多様性を示したい」とのことです♪
日本糖尿病学会がアメリカを見習って糖質制限を正式に認めたら、「糖質制限は危険です!」と言い張った先生方はいったいどうなさるつもりでしょうか?
もしかしたら「私は今まで慎重になっていただけで、本当は糖質制限は良いと思っていたんですよ」と言ってお逃げになるつもりかもしれませんね💦
今までの常識が変わる時はいろいろ大変なんですね♪
古い考えに固執してしまう人がいるのは分かるわ。でも、もうそんなことを言っている時代じゃないのね。