読まずにタイトルだけ見て批判するのはダメよ~!
精神科医の藤川徳美医師の新刊『医師や薬に頼らない!すべての不調は自分で治せる』を予約しておいたのが楽天ブックスから届いたので一気に読みました。
まず最初に申し上げておきますが、「中身をいっさい読まずにタイトルだけ見てトンデモ本だと決めつけて批判する」のはもったいないのでやめましょう。特にお医者さんたち💦
藤川先生は病院や薬をすべて否定なさっているわけではなく、ご自身のクリニックに通院している患者さん達にも必要な場合は薬は処方なさっています。
ただ「食事を何にも改善することなくただ大量に薬を飲むよりも、まず栄養面を自分で改善することによってなるべく大量に薬を飲まなくてもよい状態を目指そう」ということなんです。
残念ながらどんなクスリにも必ずリスクがあります(ギャグじゃないですよ💦)。たまたま今まで薬の副作用が出たことがないあなたはラッキーな方です。
私自身や家族、友人…けっこうみんな薬の副作用を経験しています。薬の種類によっては心電図に異常が出て、普段自覚症状は何もないのにある日突然心臓発作でそのまま死んでしまうことだってあるんですから💦
まぁそこまではいかなくても、地味に不快な副作用というものはかなりあるものです。メンタルの薬で別人のように太ってしまった友人知人は何人もいます。中には境界型糖尿病になった人も。
というわけで「まず自分でできることをやって、必要最小限の量の薬を上手に使って病気を良くしよう」ということなんです。
そりゃ薬には副作用があるわけだから、何も考えずにただ飲めばいいってものではないよニャア。
お医者さんだって、患者さんに副作用が出るかどうか事前に100%当てることは不可能だわ。
あらゆる不調をどうやって自分で改善するの?
毎度のことですが、ブックレビュー記事にあまり本の内容を詳しく説明するとまずいので(!)ほんのちょっとだけかいつまんで紹介しますね。
藤川先生は質的栄養失調(お腹は一杯になっても、食事の中身が糖質過多+タンパク質不足+脂肪酸不足+ビタミン不足+ミネラル不足の状態)があらゆる慢性的な病気の原因だとおっしゃっています。
私は若いころ玄米食と脂質制限をずっと続けていましたが、運動量がかなり多かったことと過多月経であったことを考えると鉄やマグネシウム、亜鉛などのミネラルは不足していたと思います。
また糖質もやや多く、脂質も不足していたに違いありません。ビタミンサプリなどは飲まない主義でしたから、これも足りていなかったでしょうね。
世間で言ういわゆる「バランスの良い食事」をしている人はみんな質的栄養失調だと藤川先生はおっしゃいます。確かにそうかもしれません。
そしてタンパク質の重要性、「鉄は危険」と言われていることへの反論などが丁寧に書かれています。内容は中学生でも読めそうです。
そしてメガビタミンの基本であるATPセット(ビタミンB群+ビタミンC+ビタミンEさらに閉経前の女性は鉄も)の飲み方について解説されています。
それから、なぜ栄養療法が批判されてしまうのか、日本の医師が栄養についてほとんど知らないのはなぜかといった話も興味深かったです。
西洋医学と栄養療法、お互いの強みを生かして補い合おう
中村篤史医師のブログ記事に、はっとさせられる文章が書かれていました。以下は中村医師のブログ記事からの引用です。
栄養療法陣営は「西洋医学は症状を無理やり抑え込むしか能がない。おまけにひどい副作用まであったりする」と批判し、西洋医学は「ろくにエビデンスもないニセ医学のくせに、患者の不安につけこんで高額な治療費を請求したりする」と批判する。
「西洋医学の薬を飲むか、栄養療法でいくか」の二択ではなく、両方使う手があってもいい。ビタミンやミネラルのサプリを使うことで、薬の必要量を軽減できることはよくある。
最近いわゆる「トンデモ医療叩き」が過熱しているようです。明らかに危険で効果がないインチキ療法はどんどんやっつけていただきたいと思います。
しかし中には、「えっ?糖質制限までトンデモ扱いして先生方を公の場でこんなに誹謗中傷して大丈夫なの?」と思うような医師もいらっしゃいます💦
糖質制限はアメリカ糖尿病学会が正式に認めていますし、日本人を対象としたランダム化比較試験(評価の偏りを避け、客観的に治療効果を評価することを目的とした研究試験)も行われているのですがね…
まぁ正直糖質制限やメガビタミンですべての病気が治るとは思いませんけど、少しでも改善するのなら十分にやってみる価値はあると思いませんか?
藤川先生は本の中で「論文に書かれていることよりも患者さんが改善することが大事だ」とおっしゃっています。その通りだと思います。
なぜなら患者である私たちは、誰かが儲かるとか正しいとか名誉とかそんなことはどうでも良くて、ただ「少しでも健康になりたい」からなのです。
ビタミンサプリなどを買う前に必ずこの本をよく読むといいニャー!
きちんと理解してから始めましょうね。