風邪の時にはうどんやおかゆを食べるといい?
みなさんは風邪を引いたときなど、食事はどうなさっていますか?おなかに症状があると初期にはなかなか食べられないかもしれませんね。
一般的に「風邪の時はうどんやおかゆなど、胃に優しく消化のいいものを食べましょう」と言われていますし、病院で医師からそう言われた経験のある方も多いでしょうね。
でも、一般人も医師たちもたぶん信じているコレ、実は本当はそうではないみたいなんですよね…びっくり!
消化器外科の医師によれば、ごはん(米)は食べてから胃に8時間以上とどまっているとのことです。お寿司を食べてから5時間後に内視鏡検査をすると、寿司のネタはなくなっていてシャリだけが胃に残っていたんですって。
ここから先は汚い話で申し訳ありませんが(お食事中の方はご注意ください💦)
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体調不良で嘔吐してしまった時、吐いたものを見ると肉は残っていないのにお米の粒はそのまま…なんていうことがありますよね?食べた直後に嘔吐した場合は別として。
よっしーは4年半ほど前に風邪が悪化して寝込み「風邪の時はお腹に優しいものを食べるべきだよねー」とみかん、うどんなど糖質ばかり食べていて嘔吐が止まらなくなり、救急外来を受診してそのまま16日間入院しました💦
その時もやはり、嘔吐したものにはうどんのかけらばかりでトッピングにちょっと入っていた肉は見当たらなかったです。
うわぁ…なんとなく主食系は胃に優しいイメージがあるけどなぁ。
よく考えたら犬や猫は野生で病気をしてもおかゆを食べたりしないんだわ。当たり前だけど。
人間は肉食寄りの雑食動物です
人間はズバリ「肉食寄りの雑食動物」です。植物性のエサをメインに食べるゴリラやチンパンジーと違い、ヒトのご先祖様はたまたま肉食を始めたので脳が大きくなりこんなに高い知能を持つ生き物として進化したと考えられます。
脳の発達に欠かせない必須脂肪酸のアラキドン酸とドコサヘキサエン酸は脳の脂質成分の約1/3を占めますが、これらはそれぞれ肉と青魚に多く含まれていますからね。
「人間はライオンやトラのようなキバはないじゃないか!」と言われそうですが、人間は道具を使えるのでキバを発達させる必要はなかったのです。フォークとナイフでステーキを食べられるでしょう?
宗教上その他の理由で菜食をなさっている方たちも、菜食では不足しがちなビタミンB12等をサプリメントで補っていらっしゃいます。人間は基本的に、完全に野菜だけで生きることはできないのです。
ヒトは約250万年前から肉食をしていますが、1万年ぐらい前に「あ、米や小麦って保存にも便利じゃん」ということで農耕をするようになりました。
米や野菜も食べられますが、本来ヒトの体は肉食に適した体に進化してきているはずです。人体に絶対に必要だが体内で合成できない「必須アミノ酸」「必須脂肪酸」を植物だけで満たすのは大変です💦
ヒトが250万年も昔からずっと食べてきたものが消化に悪く胃に優しくないなんていうことがあるでしょうかね?
内視鏡検査の話で分かるように、実は肉のほうが胃をずっと短時間で通過するのです。ずーっと胃に残り続けるごはんを「腹持ちがいい」と言えばそうかもしれませんけども。
風邪の時はタンパク質が多く必要になります
風邪を引いている時、特に熱がある時は通常よりも多くのタンパク質が必要になる(藤川徳美医師によれば2倍!)そうです。
これは、ウイルスの侵入に対して分泌される「インターフェロン」の合成にタンパク質が消費されるためと考えられるんだそう。
よっしーも以前、咳が長期間止まらなくなった時、いつも通り食べているにも関わらず病院の検査でタンパク質が足りているかどうかの指標になるBUN(尿素窒素)が正常値を下回ってショックでした💦
いつもより多くのタンパク質が必要になるのに、なんとなく胃に優しそうだからとうどんやおかゆなどの糖質ばかり食べているようでは心配ですよね。
また病気の時はアドレナリンやコルチゾールというホルモンが多く分泌されますが、これらのホルモンが血糖値を上げるので糖尿病の方は普段以上に血糖値に気を付ける必要があります。
おそらく、肉や卵などタンパク質食品単独であれば短時間で胃を通過しますが、ごはんやうどんなどを一緒に食べると胃が長時間スッキリしないと思います。
よっしーが胃腸炎になった時、さすがにステーキを食べる気にはなりませんでしたけどフリーズドライの卵スープはとても重宝しました、お試しください♪
本当に本当に主食は消化が悪いの?
「でも医療系のサイトには『お米は胃を短時間で通過するから消化にいいです』と書いてあるよ!」と思う方もきっと多いでしょう。
そのようなサイトは多く見かけますが、断言してあるわりに証拠は示されていませんよね。ではここで「証拠」となる画像をお見せします。
胃カメラ・大腸カメラ専門のまちだクリニックの町田宏先生のサイトには、食後15時間以上経っているのに胃の中に残っている米の画像が載っています。ぜひクリックしてご覧ください。
また食後12時間経ってもまだ胃の中にゴーヤが形を保ったまま残されている内視鏡の画像もあります。ビックリです💦
もしかすると個人差で、何をどれだけ食べてもあっという間に通過してしまう人たちもいらっしゃるのかもしれませんが、実際に内視鏡で見て米や野菜だけが長時間胃に残っていることがあるのは確かなのですから。
2009年アメリカ消化器内視鏡学会での発表によれば、健康なアメリカ人では米飯を食べてから完全に胃の中がカラッポになるまで約10時間みておいたほうがいいようです。
日本人の場合はどうなのか気になりますが、アメリカ人で10時間なのに日本人は1~2時間などということはまずないと思いますけどね。
風邪で熱があり食欲があまりない時だからこそ、糖質ばかり食べるのではなく卵スープなどタンパク質を含んでいて食べやすいもので栄養補給すべきじゃないでしょうか。
イメージで思い込んでいる人もきっと多いんだぞ。
お医者さんたちだって、内視鏡で実際に自分の目で確かめてみたわけではない方が多いんじゃないかしら。ビックリよね!